学習トップ理由で解く 柔道整復師柔道整復理論 ▸ §17 各論(骨折) 下肢 / QJ33P100

理由で解く 柔道整復師

QJ33P100 柔道整復理論

出典:第33回柔道整復師国家試験(2025)午後 問100
問題
第5中足骨骨折で偽関節が生じやすいのはどれか。
選択肢
1 基部
2 骨幹部近位
3 骨幹部遠位
4 骨頭部
解答
正解2(骨幹部近位)
解説

第5中足骨で偽関節・遷延治癒をきたしやすいのは骨幹部近位、いわゆるジョーンズ骨折の部位である。ここが血行の乏しい移行帯にあたるためである。

第5中足骨には、骨幹の中央付近から入る栄養血管と、基部(結節部)から入る骨端・骨幹端の血管の2系統がある。その両者が届きにくい境目にあたるのが、基部からおよそ1.5〜2cm遠位、第4・5中足骨基部間関節のすぐ遠位の部位で、血行の分水嶺となっている。ここに生じる横骨折がジョーンズ骨折で、歩行や走行のたびに足部外側にかかる荷重と回旋のストレスも集中するため、癒合しにくく偽関節や再骨折を起こしやすい。競技者では早期に手術が選ばれることも多く、保存で進める場合も十分な免荷期間と定期的な画像確認が欠かせない。一方、基部の裂離骨折(下駄履き骨折)は海綿骨が豊富で血行にも恵まれ、保存療法でおおむね良好に癒合する。

✓ 2. 正しい
骨幹部近位
基部から約1.5〜2cm遠位のこの部位は2系統の血行が届きにくい移行帯で、さらに足部外側の荷重・回旋ストレスが集中する。ジョーンズ骨折の好発部位であり、遷延治癒・偽関節・再骨折が問題になる。
✗ 1. 誤り
基部
短腓骨筋腱や足底腱膜外側索の牽引で生じる裂離骨折(下駄履き骨折)の部位。海綿骨に富み血行も良く、保存療法で癒合しやすい。
✗ 3. 誤り
骨幹部遠位
骨幹中央から入る栄養血管の支配が及ぶ範囲で、血行は比較的保たれる。癒合不全が問題になる代表的部位ではない。
✗ 4. 誤り
骨頭部
海綿骨が多く血行に富むため、癒合は良好。偽関節の好発部位ではない。
ポイント
  • ジョーンズ骨折=第5中足骨骨幹部近位(基部から約1.5〜2cm遠位)の横骨折。
  • 癒合しにくい理由:2系統の血行が届きにくい移行帯+足部外側への荷重・回旋ストレスの集中。
  • 基部裂離骨折(下駄履き骨折)は短腓骨筋腱・足底腱膜外側索の牽引によるもので、癒合は良好。
  • ジョーンズ骨折では十分な免荷期間を確保し、定期的な画像で癒合を確認する。競技者では手術が選ばれることも多い。
  • 「基部」と「骨幹部近位」は数cmしか離れていないが、予後がまったく違う。触診部位を正確に押さえる。
比較表
部位代表的な骨折発生機序癒合
基部(結節部)下駄履き骨折(裂離骨折)短腓骨筋腱・足底腱膜外側索の牽引良好
骨幹部近位ジョーンズ骨折足部外側への荷重・回旋の反復不良(偽関節・再骨折)
骨幹部遠位直達外力による骨折打撲・圧挫比較的良好
骨頭部直達外力による骨折圧挫良好
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