学習トップ / 理由で解く 柔道整復師 / 柔道整復理論 ▸ §20 各論(脱臼) 下肢 / QJ33P090
理由で解く 柔道整復師
膝蓋骨脱臼は「どの軸を中心に、どれだけ回るか」で名前が決まる。関節面が前方(皮膚側)を向くのは、長軸まわりにほぼ180°反転した回転脱臼である。
膝蓋骨の関節面は本来、後方の大腿骨膝蓋面に向かい合っている。外側脱臼はこの向きを保ったまま外側へずれるもので、膝蓋骨脱臼のほとんどを占める。垂直脱臼は膝蓋骨が長軸を中心に約90°回転し、関節面が内側または外側を向いて膝蓋骨が縦に立った状態になる。水平脱臼は横軸を中心に回転し、関節面が上方または下方を向く。回転が約180°まで進むと関節面は完全に裏返り、本来後方を向いていた軟骨面が前方=皮下側を向く。これが回転脱臼で、皮下に硬い軟骨面を直接触れる特徴的な所見となる。とくに回転を伴う型(垂直・水平・回転脱臼)はいずれもまれで、軟部組織損傷が高度になりやすいため、整復後は関節内の状態を画像で確認できる体制につなぐ。最多である外側脱臼でも、内側支持機構である内側膝蓋大腿靱帯(MPFL)の損傷や骨軟骨骨折を伴うことがあるので、整復できたからと終わりにせず評価を続ける。
| 型 | 回転軸と回転量 | 関節面の向き | 頻度 |
|---|---|---|---|
| 外側脱臼 | 回転なし(外側へ移動) | 後方のまま | 最も多い |
| 垂直脱臼 | 長軸まわり 約90° | 内側または外側 | まれ |
| 水平脱臼 | 横軸まわり | 上方または下方 | まれ |
| 回転脱臼 | 長軸まわり 約180° | 前方(皮下側) | まれ |
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