学習トップ理由で解く 柔道整復師リハビリテーション医学 ▸ §4 リハビリテーション医学の評価と診断 / QJ33P022

理由で解く 柔道整復師

QJ33P022 リハビリテーション医学

出典:第33回柔道整復師国家試験(2025)午後 問22
問題
ロコモティブシンドロームの有無を評価するロコチェックの7項目に含まれるのはどれか。
選択肢
1 握力が 20kg未満である。
2 自転車に乗ることができない。
3 横断歩道を青信号で渡りきれない。
4 開眼片脚起立時間が15秒未満である。
解答
正解3(横断歩道を青信号で渡りきれない。)
解説

ロコチェックは、道具も測定も使わずに生活場面の困りごとを尋ねる7項目で構成される。選択肢のなかで7項目に含まれるのは「横断歩道を青信号で渡りきれない」である。

ロコモティブシンドロームは、運動器の障害によって移動機能が低下した状態を指し、日本整形外科学会が2007年に提唱した。その気づきのための7つの質問がロコチェックで、①片脚立ちで靴下がはけない②家の中でつまずいたり滑ったりする③階段を上るのに手すりが必要である④家のやや重い仕事が困難である⑤2kg程度の買い物をして持ち帰るのが困難である⑥15分くらい続けて歩くことができない⑦横断歩道を青信号で渡りきれない、から成る。いずれも立つ・歩く・階段・持ち運びといった誰にも共通する動作を、測定値ではなく日常の実感として尋ねる点が共通する。1つでも当てはまればロコモの心配があるとして、立ち上がりテスト・2ステップテスト・ロコモ25から成るロコモ度テストへ進み、ロコモ度の判定と運動指導につなげる。

✓ 3. 正しい
横断歩道を青信号で渡りきれない。
ロコチェック7項目の一つである。横断歩道の青信号は概ね秒速1m前後の歩行速度を前提に設計されているため、渡りきれないことは歩行速度の低下、すなわち移動機能の低下を示す身近な目印になる。横断中に信号が変わる危険とも直結し、生活場面からそのまま拾える指標として組み込まれている。
✗ 1. 誤り
握力が 20kg未満である。
握力はサルコペニアの判定に用いる指標で、機器による測定を要する。ロコチェックは道具を使わずに生活場面の困難さを尋ねる質問で構成されており、測定値を条件とする項目は含まれない。握力低下が疑われる場合は、サルコペニアの診断基準に沿って別途測定する。
✗ 2. 誤り
自転車に乗ることができない。
ロコチェックの7項目には含まれない。7項目は立つ・歩く・階段を上る・荷物を持ち帰るといった、誰の生活にも共通する基本的な動作から選ばれている。
✗ 4. 誤り
開眼片脚起立時間が15秒未満である。
開眼片脚起立時間15秒未満は、運動器不安定症の機能評価に用いられる基準である(3m Timed up and go test 11秒以上と並ぶ)。ロコチェックの「片脚立ちで靴下がはけない」と混同しやすいが、ロコチェックは時間を計測せず、その動作が生活のなかでできるかどうかを尋ねる点が異なる。
ポイント
  • ロコモティブシンドローム=運動器の障害により移動機能が低下した状態。2007年に日本整形外科学会が提唱した。
  • ロコチェックは7項目。1つでも当てはまればロコモの心配があるとして、ロコモ度テストへ進む。
  • 7項目は「片脚立ちで靴下がはけない」「家の中でつまずく・滑る」「階段で手すりが必要」「やや重い家事が困難」「2kgの買い物の持ち帰りが困難」「15分続けて歩けない」「横断歩道を青信号で渡りきれない」。
  • ロコモ度テストは立ち上がりテスト・2ステップテスト・ロコモ25の3つで、結果からロコモ度を判定する。
  • 握力はサルコペニア、開眼片脚起立時間15秒未満は運動器不安定症の指標。どの概念に属する指標かで振り分けると混同しない。
比較表
指標属する概念測定の要否
横断歩道を青信号で渡りきれないロコチェック(ロコモ)不要(質問で確認)
片脚立ちで靴下がはけないロコチェック(ロコモ)不要(質問で確認)
握力の低下サルコペニア握力計による測定
開眼片脚起立時間15秒未満運動器不安定症時間の計測
立ち上がりテスト・2ステップテスト・ロコモ25ロコモ度テスト(ロコモ)実施・採点が必要
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