学習トップ理由で解く 柔道整復師リハビリテーション医学 ▸ §4 リハビリテーション医学の評価と診断 / QJ33P020

理由で解く 柔道整復師

QJ33P020 リハビリテーション医学

出典:第33回柔道整復師国家試験(2025)午後 問20
問題
脳卒中片麻痺の回復を評価するブルンストローム法で、分離運動が認められるステージはどれか。
選択肢
1 1
2 2
3 3
4 4
解答
正解4
解説

ブルンストローム法は、弛緩から共同運動を経て分離運動へ至る回復の順序をなぞる評価である。共同運動の型から抜け出した動きが初めて現れるのはステージⅣで、選択肢のなかではこれが該当する。

脳卒中片麻痺の回復は、随意運動がまったく出ない弛緩期(Ⅰ)から、連合反応や共同運動がわずかに現れる時期(Ⅱ)、共同運動を随意的に完全に行える時期(Ⅲ)へと進む。共同運動とは、肩を曲げようとすると肘や手指まで一塊で屈曲してしまうように、決まった型でしか動かせない状態を指す。ステージⅣになると痙縮が和らぎはじめ、この型から一部外れた動き、すなわち分離運動が出現する。上肢では手を腰の後ろに回す、肘を伸ばしたまま肩を前方水平位まで挙げる、肘を90度曲げたまま前腕を回内・回外するといった動作が目安とされる。Ⅴでは分離運動がさらに進み、Ⅵでほぼ正常な協調運動に至る。痙縮はⅡで出現しⅢで最も強く、Ⅳ以降で軽減していく山型をとる点も一緒に押さえておきたい。

✓ 4. 正しい
4
ステージⅣは痙縮が減りはじめ、共同運動のパターンから外れた分離運動が一部可能になる段階である。上肢では手を腰の後ろに回す、肘伸展位で肩を前方水平位まで挙げる、肘90度屈曲位で前腕の回内・回外を行う、といった動きが判定の目安になる。「分離運動が認められる」という設問の記述に合致する。
✗ 1. 誤り
1
ステージⅠは発症直後の弛緩性麻痺で、随意運動も連合反応も認められない。分離運動どころか共同運動以前の段階にあたる。この時期は関節可動域の維持とポジショニングが中心となる。
✗ 2. 誤り
2
ステージⅡは連合反応や共同運動がわずかに出はじめ、痙縮が現れてくる時期である。共同運動を随意的に完成させることもまだできず、分離運動には至らない。
✗ 3. 誤り
3
ステージⅢは共同運動を随意的に完全に行えるが、その型から抜け出せない段階である。痙縮が最も強い時期にあたり、分離運動はまだ現れない。Ⅲとの境目をどこに置くかが本問の要点となる。
ポイント
  • ブルンストローム法はステージⅠ〜Ⅵの6段階。上肢・手指・下肢を分けて評価する。
  • 流れは「弛緩(Ⅰ)→共同運動の出現(Ⅱ)→共同運動の完成(Ⅲ)→分離運動の出現(Ⅳ)→分離運動の進行(Ⅴ)→ほぼ正常(Ⅵ)」。
  • 痙縮はⅡで出現、Ⅲで最強、Ⅳ以降で軽減する山型をとる。ステージと痙縮を対にして覚える。
  • 分離運動=共同運動の型から外れた動き。Ⅳがその分岐点になる。
  • 評価は回復の順序を示すものであり、訓練では各段階で可能になった動きを課題として選び、次の段階へつなげる。
比較表
ステージ随意運動の状態痙縮
弛緩性麻痺。随意運動も連合反応もないなし
連合反応・共同運動がわずかに出現出現しはじめる
共同運動を随意的に完全に行える最も強い
分離運動が一部出現する減りはじめる
分離運動がさらに進むさらに軽減
協調運動がほぼ正常ほぼ消失
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