学習トップ理由で解く 柔道整復師リハビリテーション医学 ▸ §5 リハビリテーションの治療 / QJ33P019

理由で解く 柔道整復師

QJ33P019 リハビリテーション医学

出典:第33回柔道整復師国家試験(2025)午後 問19
問題
頸部で固定性は低いが回旋を抑制できるのはどれか。
選択肢
1 頸椎カラー
2 ハロー装具
3 ジュエット型装具
4 フィラデルフィアカラー
解答
正解4(フィラデルフィアカラー)
解説

頸椎装具は固定力の強さで並べて覚えると解ける。硬性でありながらハロー装具ほどの固定力はなく、屈伸に加えて回旋もある程度抑えられるのがフィラデルフィアカラーである。

頸椎装具の固定力は、ソフトカラー<フィラデルフィアカラー<四支柱式装具・SOMI装具<ハロー装具の順に強くなる。固定力を決めるのは、頭部をどの高さでどれだけ広く受け止め、体幹とどの程度強く連結しているかである。フィラデルフィアカラーは前後2つのピースからなる硬性カラーで、上は下顎と後頭部、下は胸骨と上背部を支える。頭部を上下2か所で挟み込む構造のため、屈曲・伸展を主に制動しつつ回旋もある程度抑えられる。とはいえ頭蓋に直接固定するわけではないので、ハロー装具のような強固な固定には及ばない。この位置づけが設問の記述と一致する。

✓ 4. 正しい
フィラデルフィアカラー
硬性の前後2ピース構造で、下顎と後頭部を上から、胸骨と上背部を下から支える。頭部を上下で挟むため屈曲・伸展の制動が主であり、加えて回旋もある程度抑制できる。一方で固定力そのものはハロー装具に及ばず、「固定性は低いが回旋を抑制できる」という設問の記述に最もよく当てはまる。
✗ 1. 誤り
頸椎カラー
一般にはスポンジ製のソフトカラーを指し、頭部の重さを支えて疼痛を和らげ、動かしすぎを本人に意識させる程度の働きにとどまる。屈曲・伸展も回旋もほとんど制動できないため、回旋を抑えたい場面では硬性の装具を選ぶ。
✗ 2. 誤り
ハロー装具
頭蓋外板にピンを刺入して固定し、支柱で体幹ベストと連結する装具である。頸椎装具のなかで最も固定力が高く、屈曲・伸展・側屈・回旋のすべてを強く制動する。回旋は抑えられるが「固定性は低い」という条件から外れる。
✗ 3. 誤り
ジュエット型装具
胸骨部・恥骨部と後方の3点で支える胸腰椎の伸展装具であり、胸腰椎移行部の屈曲を制限する目的で用いる。適用部位が頸部ではないため、この設問の条件に当てはまらない。装具名は適用部位とセットで覚えると取り違えを防げる。
ポイント
  • 頸椎装具の固定力はソフトカラー<フィラデルフィアカラー<四支柱式・SOMI装具<ハロー装具の順に強まる。
  • フィラデルフィアカラーは硬性2ピース。下顎/後頭部と胸骨/上背部を支え、屈伸を主に、回旋もある程度制動する。
  • ハロー装具は頭蓋ピン固定で最も強固。不安定型頸椎損傷や術後などに用いる。
  • ジュエット型は胸腰椎の三点固定式伸展装具。名称ではなく適用部位で振り分ける。
  • 固定力が高い装具ほど、皮膚障害・筋萎縮・ピン刺入部の感染などの管理が必要になる。装着期間中の皮膚観察と可動域の維持を計画に入れる。
比較表
装具適用部位固定力回旋の制動
頸椎カラー(ソフトカラー)頸椎ごく弱いほとんどできない
フィラデルフィアカラー頸椎中等度(硬性)ある程度抑制できる
ハロー装具頸椎最も強い強く制動する
ジュエット型装具胸腰椎中等度(三点固定)頸部には用いない
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