学習トップ理由で解く 柔道整復師解剖学 ▸ §9 神経系 / QJ33A073

理由で解く 柔道整復師

QJ33A073 解剖学

出典:第33回柔道整復師国家試験(2025)午前 問73
問題
横隔神経の構成要素になるのはどれか。
選択肢
1 第1頚神経
2 第4頸神経
3 第7頸神経
4 第1 胸神経
解答
正解2(第4頸神経)
解説

横隔神経は頸神経叢から起こり、第3〜第5頸神経(主体は第4頸神経)の線維で構成される。選択肢のなかでこれに該当するのは第4頸神経で、正解は2。

胸腹部の境にある横隔膜を、なぜ首の高さの髄節が支配するのかは発生で説明できる。横隔膜のもとになる横中隔は発生初期に頸部の高さで生じ、体幹が伸びるにつれて尾方へ移動する。神経は最初に付いた高さのまま筋を追って伸びていくため、C3〜C5という高い髄節の線維が長い横隔神経となって胸腔内を下り、横隔膜に達する。横隔神経は前斜角筋の前面を下行し、胸腔では心膜の外側に沿って走る。この成り立ちを押さえておけば、第4頸髄より上位の脊髄損傷で自発呼吸が失われる、という臨床上の重要事項も同じ理屈で理解できる。

✓ 2. 正しい
第4頸神経
横隔神経の主体をなす髄節である。C3・C5からの線維も加わるが、中心はC4であり、頸神経叢(C1〜C4)の枝として横隔膜へ向かう。
✗ 1. 誤り
第1頚神経
C1の線維は主に舌下神経に随伴して頸神経ワナの上根となり、舌骨下筋群へ向かう。頸神経叢の一員ではあるが、横隔神経の構成には加わらない。
✗ 3. 誤り
第7頸神経
C5〜T1で構成される腕神経叢の一員で、上肢へ向かう。横隔神経の範囲(C3〜C5)より下位である。
✗ 4. 誤り
第1 胸神経
第1胸神経を指す選択肢である。T1は腕神経叢の最下位の根として上肢へ向かうとともに、第1肋間神経として胸壁に分布する。横隔神経の構成要素ではない。
ポイント
  • 横隔神経=頸神経叢(C3〜C5、主体はC4)の枝で、横隔膜の運動を支配する。
  • 横隔膜のもとになる横中隔が頸部で発生し尾方へ移動するため、高い髄節が支配する。
  • 前斜角筋の前面を下行し、胸腔では心膜の外側に沿って横隔膜へ達する。
  • 運動だけでなく、横隔膜・心膜・縦隔胸膜の知覚も担う混合神経である。
  • 第4頸髄より上位の脊髄損傷では自発呼吸が失われる。
比較表
神経根主な行き先
C1頸神経ワナ上根(舌下神経に随伴)→ 舌骨下筋群
C3〜C5横隔神経(頸神経叢)→ 横隔膜 ※主体はC4
C5〜T1腕神経叢 → 上肢
T1腕神経叢の最下位根/第1肋間神経 → 胸壁
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