学習トップ理由で解く 柔道整復師解剖学 ▸ §9 神経系 / QJ33A074

理由で解く 柔道整復師

QJ33A074 解剖学

出典:第33回柔道整復師国家試験(2025)午前 問74
問題
神経叢と支配筋の組合せで正しいのはどれか。
選択肢
1 頸神経叢-肩甲挙筋
2 腕神経叢僧帽筋
3 腰神経叢-恥骨筋
4 仙骨神経叢-外閉鎖筋
解答
正解3(腰神経叢-恥骨筋)
解説

正しい組合せは腰神経叢と恥骨筋。恥骨筋は大腿神経(L2〜L4)に支配され、しばしば閉鎖神経からの枝も受けるが、いずれも腰神経叢の枝である。正解は3。

この種の問題は「筋 → 支配神経 → その神経が属する神経叢」の三段構えで確認すると迷わない。ただし肩甲挙筋のように二つの神経叢から枝を受ける筋もあるため、組合せ問題では「主体となる支配神経がどの叢に属するか」「例外なく成り立つ組合せか」を基準に比べるとよい。まず、頸神経叢(C1〜C4)は頸部の深層筋・舌骨下筋群と横隔膜、腕神経叢(C5〜T1)は上肢帯と上肢、腰神経叢(T12〜L4)は大腿前面・内側、仙骨神経叢(L4〜S3)は殿部と大腿後面から下腿・足を担当する、という守備範囲を押さえておく。特に間違えやすいのが股関節周囲で、外閉鎖筋は腰神経叢由来の閉鎖神経、内閉鎖筋は仙骨神経叢由来の内閉鎖筋神経と、名前が似ているのに所属が異なる。「外は閉鎖神経、内は仙骨神経叢」とペアで覚え直しておくとよい。

✓ 3. 正しい
腰神経叢-恥骨筋
恥骨筋は恥骨櫛から大腿骨の恥骨筋線に至り、股関節の屈曲・内転に働く。支配は大腿神経(L2〜L4)で、閉鎖神経からの枝が加わることもあるが、どちらも腰神経叢の枝であり、どちらで支配されても腰神経叢に帰属する点に例外がない。したがって組合せとして正しい。
✗ 1. 誤り
頸神経叢-肩甲挙筋
肩甲挙筋は肩甲背神経(C5)が主に支配し、これに頸神経叢の筋枝(C3・C4)が加わる二重支配の筋である。支配神経を一つ挙げるなら肩甲背神経=腕神経叢であり、頸神経叢のみと結び付ける組合せとしては成立しない。これに対し選択肢3の恥骨筋は大腿神経・閉鎖神経のいずれで支配されても腰神経叢に帰属し例外がないため、正解は3となる。
✗ 2. 誤り
腕神経叢僧帽筋
僧帽筋の運動は副神経(第XI脳神経)が担い、知覚は頸神経叢(C2〜C4)が担う。腕神経叢の支配ではない。
✗ 4. 誤り
仙骨神経叢-外閉鎖筋
外閉鎖筋は閉鎖神経(L3・L4)に支配され、これは腰神経叢の枝である。仙骨神経叢に支配されるのは内閉鎖筋(内閉鎖筋神経)で、内外が入れ替わっている。
ポイント
  • 恥骨筋=大腿神経(+閉鎖神経の枝)=いずれも腰神経叢。股関節の屈曲・内転に働く。
  • 僧帽筋=副神経(運動)+頸神経叢C2〜C4(知覚)。腕神経叢ではない。
  • 肩甲挙筋=肩甲背神経(C5、腕神経叢)+頸神経叢筋枝(C3・C4)の二重支配。主体は肩甲背神経で、菱形筋も同じ肩甲背神経が支配する。
  • 外閉鎖筋=閉鎖神経(腰神経叢)/内閉鎖筋=内閉鎖筋神経(仙骨神経叢)とペアで覚える。
  • 神経叢の守備範囲:頸=頸部と横隔膜、腕=上肢、腰=大腿前面・内側、仙骨=殿部と大腿後面以下。
比較表
支配神経由来する神経叢
肩甲挙筋肩甲背神経(C5、主体)+頸神経叢筋枝(C3・C4)腕神経叢+頸神経叢(二重支配)
僧帽筋副神経(運動)+C2〜C4(知覚)脳神経+頸神経叢
恥骨筋大腿神経(一部閉鎖神経)腰神経叢(いずれの神経でも腰神経叢)
外閉鎖筋閉鎖神経腰神経叢
内閉鎖筋内閉鎖筋神経仙骨神経叢
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