学習トップ理由で解く 柔道整復師解剖学 ▸ §9 神経系 / QJ33A072

理由で解く 柔道整復師

QJ33A072 解剖学

出典:第33回柔道整復師国家試験(2025)午前 問72
問題
舌の運動を支配するのはどれか。
選択肢
1 三叉神経
2 顔面神経
3 舌咽神経
4 舌下神経
解答
正解4(舌下神経)
解説

舌を動かす筋(内舌筋・外舌筋)の運動を支配するのは舌下神経(第XII脳神経)である。正解は4。

舌には「動かす神経」と「感じる神経」が別々に来ており、ここを分けて整理すると混乱しない。運動は内舌筋(上縦舌筋・下縦舌筋・横舌筋・垂直舌筋)も外舌筋(オトガイ舌筋・舌骨舌筋・茎突舌筋)も舌下神経が一手に引き受ける。唯一の例外が口蓋舌筋で、これは咽頭神経叢(迷走神経)の支配である。感覚は舌前2/3が三叉神経第3枝の舌神経(触覚・痛覚など)と顔面神経の鼓索神経(味覚)、舌後1/3は舌咽神経が一般感覚と味覚をまとめて担う。臨床では、片側の舌下神経麻痺があると舌を突き出したときに患側のオトガイ舌筋が働かず、舌尖が患側へ偏位する。この所見を思い出せば「舌の運動=舌下神経」は確実に結び付く。

✓ 4. 正しい
舌下神経
舌下神経管を通って頭蓋外へ出て、口蓋舌筋を除くすべての舌筋を支配する純粋な運動神経である。舌の形を変える内舌筋と、舌の位置を動かす外舌筋の両方を担う。
✗ 1. 誤り
三叉神経
第3枝(下顎神経)が咀嚼筋の運動を、その枝である舌神経が舌前2/3の一般感覚を担う。舌に枝は出すが、舌そのものを動かす筋には運動線維を送っていない。
✗ 2. 誤り
顔面神経
表情筋の運動を支配し、枝である鼓索神経が舌前2/3の味覚と顎下腺・舌下腺の分泌を担う。舌に関わるのは味覚と分泌であって運動ではない。
✗ 3. 誤り
舌咽神経
舌後1/3の味覚と一般感覚、耳下腺の分泌を担い、運動としては茎突咽頭筋のみを支配する。名前に「舌」が付くため紛らわしいが、担当は感覚が中心である。
ポイント
  • 舌筋の運動=舌下神経(XII)。内舌筋・外舌筋のすべてを支配する。
  • 例外は口蓋舌筋で、咽頭神経叢(迷走神経)が支配する。
  • 舌前2/3:一般感覚=三叉神経(舌神経)/味覚=顔面神経(鼓索神経)。
  • 舌後1/3:一般感覚も味覚も舌咽神経がまとめて担当する。
  • 片側の舌下神経麻痺では、舌を出すと舌尖が患側へ偏位する。
比較表
舌の領域・機能担当する脳神経
舌筋の運動(口蓋舌筋を除く)舌下神経(XII)
舌前2/3の一般感覚三叉神経(V3)の舌神経
舌前2/3の味覚顔面神経(VII)の鼓索神経
舌後1/3の一般感覚・味覚舌咽神経(IX)
口蓋舌筋・舌根の一部迷走神経(X)/咽頭神経叢
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