学習トップ理由で解く 柔道整復師解剖学 ▸ §9 神経系 / QJ33A070

理由で解く 柔道整復師

QJ33A070 解剖学

出典:第33回柔道整復師国家試験(2025)午前 問70
問題
大脳白質(大脳髄質)はどれか。
選択肢
1 海馬
2 脳梁
3 尾状核
4 レンズ核
解答
正解2(脳梁)
解説

脳梁は左右の大脳半球をつなぐ交連線維の集まりで、大脳白質(大脳髄質)にあたる。正解は 2 である。

大脳は表面の灰白質(大脳皮質)、その内側の白質(大脳髄質)、白質の中に島のように埋まる灰白質(大脳基底核)の3つで構成される。灰白質は神経細胞体が集まる場所、白質は髄鞘をもつ神経線維(軸索)が走る場所で、髄鞘の脂質が白く見えるためこの名がある。白質を走る線維は3種類に分けられ、同じ半球内の皮質どうしをつなぐ連合線維(上縦束・鉤状束など)、左右の半球をつなぐ交連線維(脳梁・前交連・脳弓交連)、皮質と下位中枢を上下に結ぶ投射線維(内包を通る錐体路や視放線など)がある。脳梁はこのうち最大の交連線維束で、嘴・膝・幹・膨大に区分される。一方、海馬は側脳室下角の内側壁をなす古皮質で灰白質、尾状核とレンズ核(被殻+淡蒼球)は大脳基底核でやはり灰白質である。

✓ 2. 正しい
脳 梁
脳梁は左右の大脳半球の皮質どうしを結ぶ交連線維が集まった巨大な線維束で、神経細胞体ではなく有髄軸索の集まりであるから白質(大脳髄質)に属する。正中矢状断で側脳室の上壁として弓状に見え、前方から嘴・膝・幹・膨大に区分される。左右の情報をやりとりする通路であり、ここが離断されると左右の半球間で情報が共有されなくなる。
✗ 1. 誤り
海馬
海馬は側脳室下角の内側壁に隆起する古皮質で、神経細胞体が層をなす灰白質である。大脳辺縁系の一部として記憶(とくに新しい記憶の固定)に関与し、脳弓を介して乳頭体へ線維を送る。
✗ 3. 誤り
尾状核
尾状核は大脳基底核(大脳核)を構成する灰白質で、側脳室に沿ってC字形に湾曲する。被殻とともに線条体をなし、運動の調節に関与する。
✗ 4. 誤り
レンズ核
レンズ核は被殻と淡蒼球を合わせた呼び名で、これも大脳基底核に属する灰白質である。尾状核との間を内包(白質の投射線維)が通り抜けるという位置関係を、水平断の図で確認しておくとよい。
ポイント
  • 灰白質=神経細胞体の集まり、白質=有髄神経線維の集まり。この定義から一つずつ判定する。
  • 大脳の灰白質は表面の大脳皮質と、深部の大脳基底核(尾状核・レンズ核〈被殻+淡蒼球〉・扁桃体)、および海馬。
  • 大脳白質(髄質)の線維は連合線維・交連線維・投射線維の3種。脳梁は最大の交連線維。
  • 内包は投射線維の通り道で、膝と後脚を錐体路が通る。基底核の間を走る位置を図で確認する。
  • 脊髄では逆に、内側が灰白質(H字形)、外側が白質という配置になる。大脳と対比して覚える。
比較表
構造灰白質/白質位置・内容
大脳皮質灰白質大脳表面。神経細胞体が層をなす
海馬灰白質(古皮質)側脳室下角の内側壁。記憶に関与
尾状核灰白質(大脳基底核)側脳室に沿ってC字形。被殻と合わせて線条体
レンズ核灰白質(大脳基底核)被殻+淡蒼球。内包の外側
脳梁白質(交連線維)左右の大脳半球をつなぐ最大の線維束
内包白質(投射線維)尾状核・視床とレンズ核の間。錐体路が通る
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