学習トップ理由で解く 柔道整復師解剖学 ▸ §2 運動器系 / QJ33A057

理由で解く 柔道整復師

QJ33A057 解剖学

出典:第33回柔道整復師国家試験(2025)午前 問57
問題
筋と支配神経の組合せで正しいのはどれか。
選択肢
1 肩甲下筋-肩甲上神経
2 三角筋-腋窩神経
3 小円筋•肩甲下神経
4 大胸筋-胸背神経
解答
正解2(三角筋-腋窩神経)
解説

三角筋は腋窩神経に支配され、正解は 2 である。腕神経叢の後神経束から出る腋窩神経は、三角筋と小円筋、そして肩外側の皮膚を担当する。

肩まわりの筋は腕神経叢の後神経束と、鎖骨より上で分かれる枝が分担している。肩甲上神経(上神経幹から分岐)は棘上筋と棘下筋、肩甲下神経(後神経束)は肩甲下筋と大円筋、胸背神経(後神経束)は広背筋、腋窩神経(後神経束)は三角筋と小円筋を支配する。前胸部の大胸筋・小胸筋は内側・外側胸筋神経が担当する。回旋筋腱板(棘上筋・棘下筋・小円筋・肩甲下筋)の4筋でも神経は3系統に分かれる点が問われやすいので、「棘上・棘下=肩甲上神経、小円筋=腋窩神経、肩甲下筋=肩甲下神経」とまとめて確認しておくとよい。腋窩神経は上腕骨外科頸に接して外側腋窩隙を通るため、外科頸骨折や肩関節前方脱臼で麻痺しやすく、肩外側の感覚低下と外転障害を残す。

✓ 2. 正しい
三角筋-腋窩神経
「三角筋—腋窩神経」の組合せ。腋窩神経(C5・C6)は後神経束から起こり、上腕骨外科頸の後方をまわって三角筋の深層に入り、同時に小円筋と上外側上腕皮神経(肩外側の皮膚)も支配する。肩関節脱臼や外科頸骨折の後に肩外側のしびれと外転困難があれば、この神経の走行から説明できる。
✗ 1. 誤り
肩甲下筋-肩甲上神経
肩甲下筋を支配するのは肩甲下神経(上・下)である。肩甲上神経は肩甲切痕を通って棘上筋と棘下筋を支配する。名称が似ているため、「肩甲上神経は肩甲棘の上下の筋(棘上筋・棘下筋)」と対応づけて区別するとよい。
✗ 3. 誤り
小円筋•肩甲下神経
小円筋を支配するのは腋窩神経である。肩甲下神経が支配するのは肩甲下筋と大円筋。小円筋(外旋)と大円筋(内旋)は作用も神経も異なるので、セットで対比して覚える。
✗ 4. 誤り
大胸筋-胸背神経
大胸筋を支配するのは内側胸筋神経と外側胸筋神経である。胸背筋神経(胸背神経)は広背筋を支配する。広背筋と大胸筋はいずれも上腕を内転・内旋させるが、神経は別系統である。
ポイント
  • 腋窩神経=三角筋+小円筋+肩外側の皮膚。上腕骨外科頸に密着するため骨折・脱臼で損傷しやすい。
  • 回旋筋腱板の神経は3系統。棘上筋・棘下筋=肩甲上神経、小円筋=腋窩神経、肩甲下筋=肩甲下神経。
  • 胸背神経=広背筋、内側・外側胸筋神経=大胸筋・小胸筋。名前の似た神経を対で確認する。
  • 後神経束から出るのは腋窩神経・橈骨神経・胸背神経・肩甲下神経の4本。
  • 肩関節脱臼や外科頸骨折の後は、肩外側の感覚と三角筋の収縮を確認して腋窩神経の状態を評価する。
比較表
支配神経主な作用
三角筋腋窩神経肩関節外転(前部は屈曲・内旋、後部は伸展・外旋)
小円筋腋窩神経肩関節外旋
棘上筋・棘下筋肩甲上神経外転の開始/外旋
肩甲下筋・大円筋肩甲下神経肩関節内旋
広背筋胸背神経肩関節内転・伸展・内旋
大胸筋内側・外側胸筋神経肩関節内転・屈曲・内旋
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