学習トップ理由で解く 柔道整復師必修問題 ▸ §14 肋骨骨折の固定 / QJ33A015

理由で解く 柔道整復師

QJ33A015 必修問題

出典:第33回柔道整復師国家試験(2025)午前 問15
問題
単数の肋骨骨折で正しいのはどれか。
選択肢
1 深呼吸で疼痛が増悪する。
2 軋轢音は生じにくい。
3 叩打痛はみられない。
4 動揺性胸郭となる。
解答
正解1(深呼吸で疼痛が増悪する。)
解説

肋骨は呼吸のたびに動く。深呼吸で骨折部が大きく動くため疼痛が増す。正答は1。

肋骨骨折は限局性の圧痛と、深呼吸・咳・くしゃみ・体幹の回旋で強まる疼痛が特徴である。骨折部から離れた位置(胸郭の前後や側方)を圧迫して疼痛が誘発される介達痛は診断の助けになる。呼吸に伴って骨折端が動くため、触れていると軋轢音を感じることがある。骨折が1本であれば胸郭の連続性は保たれ、動揺性胸郭にはならない。ただし単数でも折れた端が胸膜や肺を傷つけて気胸・血胸を起こすことがあるので、呼吸苦・チアノーゼ・血痰・皮下気腫の有無を必ず確かめる。

✓ 1. 正しい
深呼吸で疼痛が増悪する。
吸気で胸郭が広がると骨折部にずれる力が加わる。咳・くしゃみ・体幹回旋でも同様に痛む。
✗ 2. 誤り
軋轢音は生じにくい。
呼吸のたびに骨折端が動くため、触診で軋轢音を感じることがある。
✗ 3. 誤り
叩打痛はみられない。
限局性の圧痛・叩打痛がみられ、離れた部位からの圧迫による介達痛も陽性になりやすい。
✗ 4. 誤り
動揺性胸郭となる。
動揺性胸郭は複数本の肋骨がそれぞれ2か所以上で折れ、胸壁の一部が呼吸と逆に動く状態。単数骨折では生じない。
ポイント
  • 主症状は限局性圧痛、深呼吸・咳・体幹回旋での疼痛増強、介達痛。
  • 呼吸に伴う軋轢音を触れることがある。
  • 動揺性胸郭=複数肋骨がそれぞれ2か所以上で骨折し奇異呼吸を示す状態。
  • 合併症は気胸・血胸・皮下気腫。呼吸苦や血痰があれば直ちに医師へ。
  • 固定はさらし・絆創膏・バストバンドを呼気位で用いる。
比較表
項目単数の肋骨骨折動揺性胸郭
骨折の数と部位1本・1か所複数本がそれぞれ2か所以上
胸壁の動き連続性は保たれる一部が呼吸と逆に動く(奇異呼吸)
呼吸状態疼痛で浅くなる換気障害・呼吸不全に至りうる
対応保存的な固定で除痛直ちに医師の管理下へ
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