学習トップ / 理由で解く 柔道整復師 / 柔道整復理論 ▸ §16 各論(骨折) 上肢 / QJ32P079
理由で解く 柔道整復師
モンテギア骨折の伸展型では橈骨頭が前方へ脱臼するため、整復後は肘を鋭角に屈曲して前腕回外位に保ち、橈骨頭が前方へ戻らないようにする。よって4が正しい。
モンテギア骨折は尺骨骨幹部骨折に橈骨頭脱臼を合併したもので、型は「尺骨の凸の向き」と「橈骨頭の脱臼方向」で決まり、その二つは常に同じ側を向く。伸展型(頻度が高い)は肘関節伸展位で手をつき、肘に過伸展が強制されて起こり(前腕の過回内の強制が関与するとする説もある)、尺骨は前方(前外側)凸に折れ、橈骨頭は前方へ脱臼する。屈曲型は肘軽度屈曲位で前腕後面に外力を受けて起こり、尺骨は後方凸、橈骨頭は後方へ脱臼する。固定肢位は「脱臼した方向へ戻さない」という一点で決まり、伸展型は肘鋭角屈曲+前腕回外位、屈曲型は肘を鈍角(伸展寄り)に保ち前腕は回内〜中間位とする。伸展型で回外位をとるのは、回外位では上腕二頭筋が弛緩して橈骨頭を前方へ引く力が減るためである。尺骨単独骨折と思い込んで橈骨頭脱臼を見落とすと、変形治癒や後骨間神経麻痺を残すため、前腕骨骨折では必ず肘関節を含めて評価する。
| 項目 | 伸展型 | 屈曲型 |
|---|---|---|
| 頻度 | 多い | 少ない |
| 受傷機転 | 肘伸展位で手をつき、肘に過伸展が強制(前腕の過回内の強制が関与するとする説もある) | 肘軽度屈曲位で前腕後面に外力 |
| 尺骨の変形 | 前方(前外側)凸 | 後方凸 |
| 橈骨頭の脱臼方向 | 前方 | 後方 |
| 固定肢位 | 肘鋭角屈曲+前腕回外位 | 肘鈍角(伸展寄り)+前腕回内〜中間位 |
| 固定肢位の理由 | 前方軟部組織を緊張させ、回外で上腕二頭筋を弛緩させて橈骨頭を前方へ引く力を減らす | 肘屈曲は橈骨頭を後方へ押し出すため避ける |
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