学習トップ / 理由で解く 柔道整復師 / 整形外科学 ▸ §15 部位別各論 体幹 / QJ32P064
理由で解く 柔道整復師
環軸関節回旋位固定は小児に多く、環椎が軸椎に対し回旋した位置で戻らなくなる病態で、頭部が一方に回旋し反対側へ側屈した特徴的なcock robin positionをとる。
小児は靭帯が緩く、環軸関節の関節面が成人より水平に近いため回旋位でロックしやすい。上気道炎や咽頭・扁桃の炎症に続いて生じるもの(グリセル症候群)や、軽微な外傷、就寝後の不良肢位を契機とするものがある。頭部は一側へ回旋し、反対側へ軽度側屈・軽度前屈した肢位となり、これがコマドリの首の傾きに似ることから cock robin position と呼ばれる。痛みと機械的なロックのため自分では戻せない点が、単なる寝違えとの違いになる。診断は単純エックス線の開口位で環軸椎の位置関係をみるほか、確定にはCT(三次元再構成)が有用である。治療は頸椎カラーによる安静と消炎鎮痛薬で、遷延例にはグリソン牽引が行われる。早期に整復されれば予後は良好だが、放置して数週を経ると固定化して治療が難しくなるため、この肢位に気づいたら早期に整形外科を受診するよう促すことが大切である。
| 環軸関節回旋位固定 | 先天性筋性斜頸 | |
|---|---|---|
| 発症時期 | 幼児〜学童(急性) | 生後2〜3週ごろに気づかれる |
| 誘因 | 上気道炎、軽微な外傷、不良肢位 | 分娩時の要因などが想定される |
| 触診 | 筋の腫瘤は触れない | 胸鎖乳突筋内に硬い腫瘤を触知 |
| 頭位 | cock robin position、疼痛でロック | 患側へ側屈・反対側へ回旋、疼痛は乏しい |
| 対応 | 頸椎カラー、鎮痛、遷延例は牽引 | 多くは自然軽快、経過観察が基本 |
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