学習トップ理由で解く 柔道整復師衛生学・公衆衛生学 ▸ §1 健康の保持増進と疾病予防 / QJ32P001

理由で解く 柔道整復師

QJ32P001 衛生学・公衆衛生学

出典:第32回柔道整復師国家試験(2024)午後 問1
問題
三次予防はどれか。
選択肢
1 健康増進
2 早期治療
3 社会復帰
4 予防接種
解答
正解3(社会復帰)
解説

予防医学は病気の進み方に合わせて三段階に分ける。三次予防は「すでに発病した人を元の生活に戻す」段階で、社会復帰がこれにあたる。

一次予防は発病する前の段階で、生活習慣の改善や健康教育などの「健康増進」と、予防接種・環境対策などの「特異的予防」の2つからなる。二次予防は発病した直後、まだ症状が軽いか無症状の段階で、健診・スクリーニングによる早期発見と早期治療によって重症化を食い止める。三次予防は発病後の段階で、機能回復訓練(リハビリテーション)、再発防止、職場復帰・社会復帰の支援を行い、後遺症を最小限にしてQOLを保つ。段階が進むほど「元に戻す・これ以上悪くしない」働きかけに変わっていく、と時間軸で並べて覚えると迷わない。柔道整復師が行う後療法や機能訓練、再受傷を防ぐ指導はまさに三次予防にあたるので、自分の業務の位置づけとして押さえておきたい。

✗ 1. 誤り
健康増進
健康増進は一次予防の代表例。まだ病気になっていない人に対して、栄養・運動・休養・禁煙などの生活習慣を整え、発病そのものを起こさせないための働きかけである。
✗ 2. 誤り
早期治療
早期治療は「早期発見・早期治療」とセットで二次予防。すでに発病はしているが、まだ軽いうちに見つけて治し、重症化や死亡を防ぐ段階である。がん検診や特定健診がここに含まれる。
✓ 3. 正しい
社会復帰
社会復帰は三次予防。発病・受傷後に残った機能障害に対してリハビリテーションを行い、日常生活・職業生活へ戻す段階である。再発防止の指導も三次予防に含まれる。
✗ 4. 誤り
予防接種
予防接種は一次予防のうち「特異的予防」。特定の感染症に対して免疫をつけ、発病を防ぐ。健康増進が“全般的に体をよくする”のに対し、予防接種は“特定の病気を狙い撃ちする”点が違うが、どちらも発病前の対策なので一次予防でくくられる。
ポイント
  • 一次予防=発病前。健康増進(生活習慣改善・健康教育)+特異的予防(予防接種・環境対策)。
  • 二次予防=発病直後。健診・スクリーニングによる早期発見と早期治療で重症化を防ぐ。
  • 三次予防=発病後。リハビリテーション・機能回復訓練・再発防止・社会復帰でQOLを保つ。
  • 「予防」という語に引きずられて予防接種を三次予防と誤らないこと。判断は“病気が始まる前か後か”で行う。
  • 柔道整復師の後療法・機能訓練・再受傷予防指導は三次予防に位置づけられる。
比較表
段階対象となる時期具体例
一次予防発病前(健康な状態)健康増進、健康教育、栄養・運動指導、予防接種、環境整備
二次予防発病直後(無症状〜軽症)健康診断、がん検診、スクリーニング、早期発見・早期治療
三次予防発病後(治療期〜回復期)リハビリテーション、機能回復訓練、再発防止、社会復帰・職場復帰支援
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