学習トップ / 理由で解く 柔道整復師 / 生理学 ▸ §9 内分泌 / QJ32A101
理由で解く 柔道整復師
バソプレッシン(抗利尿ホルモン, ADH)は「体液が濃くなった/減った」ときに水を体内へ引き止めるホルモンです。したがって分泌が抑えられるのは体液が薄まった状態で、正解は4の血漿浸透圧の低下です。
ADHは視床下部の視索上核・室傍核でつくられ、軸索を下って下垂体後葉から血中へ放出されます。最も鋭敏な調節因子は血漿浸透圧で、視床下部の浸透圧受容器がおよそ280〜290 mOsm/kgH2Oを基準に働き、わずか1〜2%の上昇でも分泌が増えます。第二の経路が体液量・血圧で、心房の容量受容器や頸動脈洞・大動脈弓の圧受容器からの抑制性入力が弱まる(=血液量・血圧が下がる)と分泌が増えます。放出されたADHは集合管主細胞のV2受容体に働き、アクアポリン2を管腔膜に並べて水を再吸収させ、少量の濃い尿をつくります。逆に浸透圧が下がるとこの一連が止まり、薄い尿が大量に出て余分な水が捨てられます。「濃い・少ない→出す/薄い・多い→止める」の一本の軸で4肢すべてを仕分けられます。
| 体液の状態 | センサー | ADH分泌 | 尿の変化 |
|---|---|---|---|
| 血漿浸透圧の上昇(塩分摂取・発汗) | 視床下部 浸透圧受容器 | 促進 | 少量・濃縮尿 |
| 血漿浸透圧の低下(水の多飲) | 視床下部 浸透圧受容器 | 抑制 | 多量・希釈尿 |
| 循環血液量・血圧の低下(出血・脱水) | 心房容量受容器/動脈圧受容器 | 促進 | 少量・濃縮尿 |
| 循環血液量の増加(輸液・過剰飲水) | 心房容量受容器(ANP分泌も増加) | 抑制 | 多量・希釈尿 |
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