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理由で解く 柔道整復師

QJ32A090 生理学

出典:第32回柔道整復師国家試験(2024)午前 問90
問題
ステロイドホルモンはどれか。
選択肢
1 エストロゲン
2 甲状腺ホルモン
3 副腎皮質刺激ホルモン
4 ヒト絨毛性ゴナドトロピン
解答
正解1(エストロゲン)
解説

ステロイドホルモンはコレステロールを材料に作られる脂溶性ホルモンで、選択肢ではエストロゲンが該当する。ほかは甲状腺ホルモン=アミン(アミノ酸誘導体)、ACTHとhCG=ペプチド/糖タンパク質である。

ホルモンは化学構造から①ステロイド ②アミン(アミノ酸誘導体)③ペプチド・タンパク質の3群に分けられる。ステロイドホルモンは副腎皮質(コルチゾール、アルドステロン、アンドロゲン)と性腺・胎盤(エストロゲン、プロゲステロン、テストステロン)、および活性型ビタミンDが代表で、いずれもコレステロール骨格をもつ。脂溶性なので細胞膜を自由に通過し、細胞質または核内の受容体と結合して遺伝子転写を直接調節する。そのため作用の発現は遅いが持続的で、血中では担体タンパクと結合して運ばれる。一方ペプチドホルモンは水溶性で膜表面の受容体に結合し、cAMPなどのセカンドメッセンジャーを介して速やかに作用する。「コレステロール由来か否か」で線を引くのが最短の判別法である。

✓ 1. 正しい
エストロゲン
卵巣の顆粒膜細胞や胎盤などでコレステロールから合成される女性ホルモンで、典型的なステロイドホルモンである。核内受容体に結合して標的遺伝子の転写を調節する。
✗ 2. 該当しない
甲状腺ホルモン
チロシンにヨウ素が結合してできるアミン(アミノ酸誘導体)である。脂溶性で核内受容体を介して働く点はステロイドと似るが、材料がコレステロールではないので分類上は別群となる。ここが最も引っかかりやすい肢である。
✗ 3. 該当しない
副腎皮質刺激ホルモン
下垂体前葉から分泌される39個のアミノ酸からなるペプチドホルモンである。副腎皮質を刺激してステロイドホルモン(コルチゾールなど)を作らせる側であって、自身はステロイドではない。
✗ 4. 該当しない
ヒト絨毛性ゴナドトロピン
胎盤の絨毛から分泌される糖タンパク質ホルモンで、LHと似た作用により妊娠黄体を維持する。妊娠反応検査で尿中を測るホルモンでもある。
ポイント
  • ステロイドホルモン=コレステロール由来。副腎皮質ホルモン、性ホルモン、活性型ビタミンD。
  • 脂溶性なので細胞膜を通過し、細胞内・核内受容体に結合して遺伝子転写を調節する。
  • 甲状腺ホルモンとカテコールアミンはチロシン由来のアミン。ステロイドではない。
  • 下垂体ホルモン(ACTH、GH、TSH、LH、FSH、プロラクチン)とhCGはペプチド/糖タンパク質。
  • ペプチドは膜受容体+セカンドメッセンジャーで速効性、ステロイドは核内受容体で遅効性・持続性。
比較表
分類代表例受容体の場所作用の立ち上がり
ステロイドエストロゲン、コルチゾール、アルドステロン、テストステロン細胞内・核内遅い・持続的
アミン(アミノ酸誘導体)甲状腺ホルモン、アドレナリン甲状腺ホルモンは核内、カテコールアミンは膜種類により異なる
ペプチド・タンパク質ACTH、インスリン、hCG、成長ホルモン細胞膜表面速い
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