学習トップ / 理由で解く 柔道整復師 / 必修問題 ▸ §19 肘関節後方脱臼の診察および整復 / QJ32A020
理由で解く 柔道整復師
肘関節後方脱臼では前腕骨が後上方へ移動するため、肘頭に付く上腕三頭筋腱が引き伸ばされて緊張し、皮下にロープのような索状物として触知できます。
肘関節後方脱臼は、肘を伸展位に近い状態で手をついたときに、尺骨・橈骨が上腕骨滑車に対して後方へ押し出されて起こります。前腕骨が後上方に転位するので、肘頭は後方へ突出し、上腕骨遠位端は逆に前方へ突出して肘窩部が膨隆します。同時に上腕三頭筋腱が引き伸ばされ、索状に触れるようになります。肢位は約30〜40度の屈曲位での弾発性固定となり、他動的に動かそうとしても抵抗があってすぐ元に戻ります。肘頭と内側・外側上顆でつくるヒューター三角は、肘頭だけが後上方へずれるため崩れます。ここは上腕骨顆上骨折との重要な鑑別点で、顆上骨折では骨折線が三角より近位にあるため三角は保たれます。正中神経・尺骨神経や上腕動脈の損傷を伴うことがあるので、整復の前後で橈骨動脈の拍動と手指の感覚・運動を必ず確認して記録します。
| 肘関節後方脱臼 | 上腕骨顆上骨折(伸展型) | |
|---|---|---|
| ヒューター三角 | 崩れる | 保たれる |
| 肘頭の位置 | 後方へ突出 | 後方へ突出して見えるが三角は正常 |
| 肢位 | 約30〜40度屈曲位で弾発性固定 | 弾発性固定はない |
| 異常可動性・軋轢音 | なし | あり |
| 上腕三頭筋腱 | 緊張し索状に触知 | 特徴的でない |
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