学習トップ / 理由で解く 柔道整復師 / 必修問題 ▸ §19 肘関節後方脱臼の診察および整復 / QJ31A019
理由で解く 柔道整復師
激しい腫脹を伴う急性期に、まず可動域を測る必要はない。優先すべきは末梢循環・神経機能・圧痛部位の確認である。
高所からの転落で肘に激しい腫脹と疼痛がある場合、上腕骨顆上骨折や肘関節脱臼など、上腕動脈・正中神経の損傷やコンパートメント症候群(Volkmann拘縮)につながる外傷を念頭に置く必要がある。初期評価では、橈骨動脈の拍動や手指の色調・温度といった末梢循環、手指の自動運動と感覚といった神経機能、そして限局性圧痛や変形による損傷部位の推定を優先する。可動域を確かめようと関節を動かせば、骨片や関節が動いて出血と腫脹が増し、血管・神経の損傷を悪化させる恐れがある。この場面では患肢を安静な肢位で固定して挙上し、疼痛・蒼白・脈拍消失・感覚異常・運動麻痺の5徴候を経時的に確認しながら、速やかに医師の診察につなぐ。
| 優先度 | 評価項目 | 理由 |
|---|---|---|
| 最優先 | 橈骨動脈拍動・手指の色調と温度 | 血行障害は時間との勝負になる |
| 最優先 | 手指の自動運動・感覚 | 神経損傷の早期発見。関節を動かさず評価できる |
| 次に | 限局性圧痛・変形の確認 | 損傷部位の推定 |
| 後で | 肘関節可動域 | 急性期に行うと転位・出血・神経血管損傷を悪化させうる |
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