学習トップ / 理由で解く 柔道整復師 / 必修問題 ▸ §18 肩関節烏口下脱臼の固定 / QJ32A019
理由で解く 柔道整復師
脱臼の固定期間は「再脱臼を防ぐ」と「拘縮を防ぐ」のバランスで決まります。高齢者は拘縮のリスクが大きいため短期にとどめ、選択肢の中では3週が妥当です。
肩関節前方脱臼では、関節唇や関節包が損傷(バンカート損傷)し、これが治らないまま活動を再開すると再脱臼を繰り返します。若年者は活動性が高く再脱臼から反復性脱臼へ移行しやすいため、3〜4週程度しっかり固定して修復を待ちます。一方、高齢者は組織の弾性が低いぶん再脱臼は起こしにくく、むしろ短期間の固定でも肩が固まり(拘縮性肩関節症、いわゆる凍結肩)、可動域が戻らなくなるリスクのほうが大きくなります。そのため固定は必要最小限にとどめ、疼痛が軽減し次第、振り子運動などの自動運動を早期に開始して可動域を保ちます。選択肢の中では最も短い3週が答えになります。また高齢者の脱臼では腱板断裂の合併が多いため、固定解除後に外転力が戻らない場合は医師への紹介を検討します。
| 若年者 | 高齢者 | |
|---|---|---|
| 再脱臼のリスク | 高い(反復性脱臼へ移行) | 低い |
| 拘縮のリスク | 低い | 高い(凍結肩) |
| 固定期間の考え方 | 3〜4週しっかり固定 | 短期にとどめる(本問では3週) |
| 固定解除後 | 段階的に運動を進める | 早期に自動運動を開始 |
| 注意する合併症 | 関節唇損傷(バンカート) | 腱板断裂、腋窩神経麻痺 |
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