学習トップ / 理由で解く 柔道整復師 / 必修問題 ▸ §17 肩関節烏口下脱臼の診察および整復 / QJ32A018
理由で解く 柔道整復師
腋窩動脈が損傷されると末梢の血流が落ち、手指や爪部が蒼白になります。他の3つは、合併症と症状の組合せが解剖学的に一致していません。
肩関節烏口下脱臼は前方脱臼の代表で、骨頭が烏口突起の下に転位します。腋窩部には腋窩神経・筋皮神経・正中神経などの神経と腋窩動脈が密集して走るため、転位した骨頭に圧迫・牽引されて損傷が起こりえます。合併症を見抜くには「その神経・血管がどこを支配しているか」を思い出し、症状と結びつけるのが確実です。腋窩動脈が損傷・圧迫されれば上肢全体の血流が低下し、橈骨動脈の拍動が弱くなる、手指や爪床が蒼白になる、冷感が出るという末梢循環障害の所見が現れます。整復操作の前と後の両方で、末梢の脈拍・色調・感覚・運動を必ず確認し、記録に残します。異常があれば整復を急ぐより先に医師へ紹介するのが安全です。
| 合併症 | 主な症状 |
|---|---|
| 腋窩動脈損傷 | 橈骨動脈拍動の減弱・消失、手指・爪床の蒼白、冷感 |
| 腋窩神経麻痺 | 肩外側(三角筋部)の感覚障害、三角筋麻痺で外転困難 |
| 筋皮神経麻痺 | 前腕外側の感覚障害、肘屈曲力の低下 |
| 大結節骨折 | 肩関節外側の圧痛、外転困難 |
| 腱板損傷 | 外転運動の障害(高齢者に多い) |
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