学習トップ / 理由で解く 柔道整復師 / 必修問題 ▸ §15 肩鎖関節上方脱臼の診察および整復 / QJ32A016
理由で解く 柔道整復師
肩鎖関節上方脱臼はコンタクトスポーツや転倒による直達外力で起こり、青壮年男性に好発します。高齢者に好発するという記述が誤りです。
肩鎖関節上方脱臼は、転倒して肩峰部を直接打つ、ラグビーや柔道などで肩から倒れるといった直達外力によって発生します。したがって活動性の高い青壮年、とくに男性に多く、高齢者に特徴的な外傷ではありません(高齢者が転倒した場合は上腕骨外科頸骨折や橈骨遠位端骨折が起こりやすい)。損傷は肩鎖靱帯から始まり、力が大きいと烏口鎖骨靱帯(菱形靱帯・円錐靱帯)まで断裂します。外見上は鎖骨遠位端が上方へ飛び出して見えますが、実際には肩甲骨と上肢が重力で下方へ落ちることで相対的にそう見えるものです。完全脱臼(Tossy III型)では、突出した鎖骨遠位端を上から押すと沈み、手を離すと元に戻るピアノキー症状が特徴となります。程度の評価にはトッシー(Tossy)分類、より細かくはロックウッド(Rockwood)分類を用います。
| トッシー分類 | 靱帯損傷 | 転位・所見 |
|---|---|---|
| I型 | 肩鎖靱帯の部分損傷(捻挫) | 転位なし。圧痛のみ |
| II型 | 肩鎖靱帯断裂+烏口鎖骨靱帯の部分損傷 | 亜脱臼。鎖骨遠位端がやや上方へ |
| III型 | 肩鎖靱帯・烏口鎖骨靱帯とも断裂 | 完全脱臼。ピアノキー症状陽性 |
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