学習トップ / 理由で解く 柔道整復師 / 柔道整復理論 ▸ §24 臨床実地問題 / QJ31P122
理由で解く 柔道整復師
内果部の圧迫で足底踵部のしびれが増悪し、同部に境界明瞭な低エコーの腫瘤がみられることから、足根管内のガングリオンによる脛骨神経の圧迫(足根管症候群)が考えられる。正しいのは3である。
足根管は内果の後下方にあり、屈筋支帯(足根管支帯)に覆われて後脛骨筋腱・長趾屈筋腱・後脛骨動静脈・脛骨神経・長母趾屈筋腱が通る。ここで脛骨神経が圧迫されると、支配領域である足底のしびれ・灼熱感が生じる。本例で決め手になる所見は3つある。第1に、足趾を他動的に背屈しても症状が変わらない点。足底腱膜の緊張で誘発される足底腱膜炎とは病態が異なることを示す。第2に、内果部を圧迫すると症状が増悪する点。これは神経の絞扼部を叩打・圧迫すると放散する症状が出るティネル徴候と同じ意味を持ち、絞扼部位が足根管であることを示す。第3に、境界明瞭な腫瘤が超音波で確認できる点。占拠性病変が神経を圧迫していることを示唆する。したがって、症状の再現部位と画像所見が一致するガングリオンが最も妥当である。腫瘤による神経圧迫が疑われる場合は自己流のマッサージや強い圧迫を続けず、医療機関での画像評価と治療方針の決定につなぐ。
| 疾患 | 症状の部位 | 主症状 | 誘発・確認方法 |
|---|---|---|---|
| 足根管症候群(ガングリオンによる) | 足底(踵部を含む) | しびれ・灼熱感 | 内果後下方の圧迫・叩打で放散、超音波で境界明瞭な腫瘤 |
| 足底腱膜炎 | 踵骨内側結節〜足底 | 起床時第一歩・運動開始時の痛み | 足趾他動背屈で足底腱膜を緊張させて誘発 |
| 踵骨疲労骨折 | 踵部 | 荷重時痛 | 踵骨を内外側から挟み込む圧迫で誘発 |
| モートン病 | 前足部(第3・4趾間が多い) | 疼痛・しびれ | 中足骨頭部の横方向圧迫で誘発 |
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