学習トップ / 理由で解く 柔道整復師 / 柔道整復理論 ▸ §24 臨床実地問題 / QJ31P119
理由で解く 柔道整復師
手を酷使する中年男性に生じ、手関節背側の伸筋支帯第4区画付近に圧痛と背屈制限がみられる本例はキーンベック病(月状骨軟化症)である。病期分類にはリックマン(Lichtman)分類が用いられるため、正しいのは3である。
伸筋支帯の第4区画には総指伸筋腱と示指伸筋腱が通り、その深部の手関節背側中央に月状骨が位置する。したがってこの部位の限局性圧痛は月状骨の病変を示唆する。キーンベック病は月状骨に阻血性の変化が生じ、進行すると圧潰・分節化から手根骨の配列異常、変形性関節症へと至る疾患で、手を繰り返し使う職業の20〜40歳代男性に多い。症状は手関節背側の痛み、握力低下、背屈制限として現れ、経過が長いのが特徴である。病期は画像所見に基づくリックマン分類(Lichtman分類)で評価され、ステージにより保存療法から手術まで方針が変わる。したがって、手の使用を控える指導と並行して、早い段階で医療機関の画像評価(単純エックス線に加えMRIなど)につなぐことが予後を左右する。
| キーンベック病 | ド・ケルバン病 | TFCC損傷 | |
|---|---|---|---|
| 部位 | 手関節背側中央(第4区画深部の月状骨) | 手関節橈側(伸筋支帯第1区画) | 手関節尺側(尺骨頭〜三角骨間) |
| 好発 | 手を酷使する20〜40歳代男性 | 妊娠・産後の女性、手作業の多い人 | 転倒・スポーツ外傷、尺骨突き上げ |
| 誘発所見 | 背屈時痛、背側中央の圧痛 | フィンケルシュタインテスト陽性 | 尺屈+回内外での疼痛誘発 |
| 分類・評価 | リックマン(Lichtman)分類 | ― | ― |
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