学習トップ / 理由で解く 柔道整復師 / 柔道整復理論 ▸ §24 臨床実地問題 / QJ31P116
理由で解く 柔道整復師
この設問は「誤っているのはどれか」を問うている。中高年が力を入れた瞬間に上腕前面を痛め、後から肘屈曲時に「こぶ」が目立つのは上腕二頭筋長頭腱断裂(ポパイ変形)。筋腹が下がるだけでなく屈曲力・回外力は低下するので、「最大筋力は正常」が誤りである。
上腕二頭筋長頭腱は結節間溝を通って関節内に入る走行のため摩耗を受けやすく、中高年では腱の変性を背景に軽微な負荷でも断裂する。断裂すると筋腹が遠位へ落ち込み、肘を曲げたときに上腕前面に握りこぶし大の膨隆(ポパイ変形/ポパイサイン)が現れる。痛みは数日から1週ほどで軽減し、短頭と上腕筋が代償するため日常生活動作は保たれることが多い。しかし肘屈曲力と前腕回外力は健側より低下し、とくに回外力の低下が残りやすい。腱の連続性の途絶や筋腹の位置は超音波で健側と比較しながら確認でき、評価に有用である。中高年で機能障害が軽い例では保存療法が第一選択となり、若年者や上肢に強い力を要する人では手術が検討される。
| 項目 | 上腕二頭筋長頭腱断裂 | 腱板(棘上筋腱)断裂 |
|---|---|---|
| 外観 | 肘屈曲時に上腕前面が膨隆(ポパイ変形) | 外観の変化は乏しい(慢性例で棘上筋の萎縮) |
| 圧痛部位 | 結節間溝 | 肩峰下部 |
| 主な機能低下 | 肘屈曲力・前腕回外力 | 肩外転の開始・保持 |
| 代表的な徒手検査 | ヤーガソンテスト、スピードテスト | ドロップアームサイン、有痛弧徴候 |
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