学習トップ / 理由で解く 柔道整復師 / 柔道整復理論 ▸ §22 各論(軟部組織損傷) 上肢 / QJ31P097
理由で解く 柔道整復師
投球の繰り返しで関節窩の後下縁に骨のとげができるのがベネット損傷。ほかの3つは骨棘ではなく、関節唇の剥離や骨頭のへこみが本態である。
投球動作のフォロースルー期には、上腕三頭筋長頭や後方関節包を介して肩甲骨関節窩の後下縁へ繰り返し牽引・剪断力が加わる。この慢性ストレスに骨が反応して増殖したものがベネット損傷で、投球時の肩後方痛として現れる。これに対しバンカート損傷は肩関節前方脱臼で前下方の関節唇が関節窩から剥がれるもの、ヒル・サックス損傷は同じ脱臼で骨頭後外側が関節窩前縁に衝突してへこむ圧迫骨折であり、いずれも成り立ちが違う。骨棘は「繰り返しかかる牽引ストレスに対する骨の増殖反応」と理解すると区別しやすい。
| 名称 | 部位 | 本態 | 発生機序 |
|---|---|---|---|
| ベネット損傷 | 関節窩後下縁 | 骨棘(骨増殖) | 投球の反復による牽引ストレス |
| バンカート損傷 | 関節窩前下方 | 関節唇の剥離 | 肩関節前方脱臼 |
| ヒル・サックス損傷 | 上腕骨頭後外側 | 陥凹(圧迫骨折) | 肩関節前方脱臼 |
| ベネット骨折 | 第1中手骨基部 | 関節内脱臼骨折 | 母指軸方向への外力 |
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