学習トップ / 理由で解く 柔道整復師 / 柔道整復理論 ▸ §6 総論 骨折 / QJ31P085
理由で解く 柔道整復師
肩関節脱臼は考えにくい。小児は関節包・靱帯が丈夫で、代わりに骨端線が力学的に弱いため、外力は脱臼ではなく骨端線離開や骨折として現れる。
小児の骨・関節には成人と異なる弱点がある。靱帯や関節包は強靱でよく伸び、骨自体もしなやかで完全には折れにくい一方、成長軟骨板(骨端線)は弱い。そのため成人なら脱臼になるような外力でも、小児では骨端線離開や若木骨折として現れる。「急に腕を動かさなくなった」で真っ先に想起すべきは、2〜4歳で手を引っ張られて生じる肘内障(橈骨頭亜脱臼)で、腫脹がほとんどなく前腕回内・肘軽度屈曲位で下垂したまま動かそうとしない。ほかに鎖骨骨折、上腕骨顆上骨折が挙がる。顆上骨折は上腕動脈損傷や正中神経損傷からフォルクマン拘縮に至る危険があるため、橈骨動脈の拍動、手指の色・冷感・感覚・運動を確認し、疑えばただちに医療機関へつなぐ。
| 疾患 | 年齢・受傷機転 | 特徴 |
|---|---|---|
| 肘内障 | 2〜4歳、手を引っ張られる | 腫脹なし、前腕回内位で下垂 |
| 鎖骨骨折 | 転倒で肩をつく、分娩時 | 頭を患側に傾け、健側手で患肢を支える |
| 上腕骨顆上骨折 | 肘伸展位で手をついた転倒 | 著明な腫脹。血管・神経障害に警戒 |
| 肩関節脱臼 | 小児ではまれ | 骨端線離開・骨折として現れやすい |
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