学習トップ理由で解く 柔道整復師柔道整復理論 ▸ §15 各論(骨折) 頭部・体幹 / QJ31P082

理由で解く 柔道整復師

QJ31P082 柔道整復理論

出典:第31回柔道整復師国家試験(2023)午後 問82
問題
部位と特有の骨折の組合せで正しいのはどれか。
選択肢
1 第1頸椎ジェファーソン (Jefferson)骨折
2 第2頸椎ティアドロップ骨折
3 第3頸椎ハングマン骨折
4 第 4頸椎チャンス(Chance)骨折
解答
正解1(第1頸椎ジェファーソン (Jefferson)骨折)
解説

第1頸椎とジェファーソン骨折の組合せが正しい。頭頂部への垂直圧迫で後頭顆が環椎の外側塊を左右に押し広げ、環椎輪が破裂するように折れる。

脊椎には、加わる外力の型ごとに名前のついた特有の骨折がある。環椎(第1頸椎)は輪状の骨なので、頭頂部からの軸圧で外側塊が外方へ押し出され、前弓と後弓が複数箇所で折れる(ジェファーソン骨折=環椎破裂骨折)。輪が広がる形で壊れるため脊柱管はむしろ拡大し、神経症状を伴わないことがある。軸椎(第2頸椎)には、伸展+軸圧で両側の椎弓根が折れて椎体が前方すべりを起こすハングマン骨折と、歯突起骨折がある。ティアドロップ骨折は屈曲圧迫で椎体前下縁が涙のしずく状に分離するもので下位頸椎に多く、脊髄損傷を伴いやすい。チャンス骨折は腰ベルトのみのシートベルト損傷による屈曲・伸延で、胸腰椎移行部が椎体から椎弓まで水平に割れる。頸椎損傷を疑ったら、頭頸部を動かさず保持して救急対応ができる体制へつなぐ。

✓ 1. 正しい
第1頸椎ジェファーソン (Jefferson)骨折
環椎の破裂骨折。頭頂部への軸圧で外側塊が左右に押し広げられ、環椎輪が折れる。部位と骨折名が一致する。
✗ 2. 誤り
第2頸椎ティアドロップ骨折
ティアドロップ骨折は屈曲圧迫により椎体前下縁が涙滴状に分離するもので、第5頸椎前後の下位頸椎に多い。部位の組合せが合わない。
✗ 3. 誤り
第3頸椎ハングマン骨折
ハングマン骨折(外傷性軸椎すべり)は第2頸椎の両側椎弓根骨折。第3頸椎ではない。
✗ 4. 誤り
第 4頸椎チャンス(Chance)骨折
チャンス骨折は腰ベルトのみのシートベルトによる屈曲・伸延損傷で、胸腰椎移行部に生じる。頸椎の骨折ではない。
ポイント
  • 第1頸椎(環椎)=ジェファーソン骨折。頭頂部への軸圧による破裂骨折。脊柱管は広がるため神経症状を欠くことがある。
  • 第2頸椎(軸椎)=ハングマン骨折(両側椎弓根骨折、伸展+軸圧)と歯突起骨折。
  • 下位頸椎(第5頸椎前後)=ティアドロップ骨折。屈曲圧迫で生じ、脊髄損傷を伴いやすい。
  • 胸腰椎移行部=チャンス骨折。シートベルト損傷。腹部内臓損傷の合併に注意する。
  • 骨折名は「部位+外力の型」で覚えると混同しにくい。
  • 頸椎損傷を疑ったら頭頸部を保持したまま動かさず、救急対応ができる体制へつなぐ。
比較表
骨折名部位外力
ジェファーソン骨折第1頸椎(環椎)頭頂部への垂直圧迫(軸圧)
ハングマン骨折第2頸椎(軸椎)椎弓根過伸展+軸圧
ティアドロップ骨折下位頸椎(第5頸椎前後)屈曲+圧迫
チャンス骨折胸腰椎移行部屈曲+伸延(シートベルト損傷)
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