学習トップ / 理由で解く 柔道整復師 / 整形外科学 ▸ §6 総論 スポーツ整形外科 / QJ31P057
理由で解く 柔道整復師
※本問は複数正答(厚生労働省が複数の選択肢を正解と認定)。選択肢 1/4 のいずれを選んでも正解。
教科書的にはスポーツ外傷の種類として捻挫が最も多く挙げられ、打撲・挫傷がこれに次ぐとされる。本設問もこの記載を前提に1を誤りとしている。またスノーボードで多いのは上肢(手関節・肩・鎖骨)の外傷で、膝が多いのはスキーである。1と4の二つが誤りとなり、複数正解の措置がとられた。
種目ごとに多い外傷は「どんな力が、どこに集中して逃げ場を失うか」で決まる。走行中に急な方向転換・切り返しを繰り返す競技では、足関節に内反ストレスが集中して前距腓靱帯を中心とした捻挫が起こる。サッカーがその典型である。一方、雪上の種目では足の固定様式の違いがそのまま損傷部位の違いになる。スキーは左右の脚が独立して動き、長い板がてこになるため、転倒時にビンディングが外れないと下腿がねじられ、膝の前十字靱帯や内側側副靱帯が損なわれる。スノーボードは両足が一枚の板に固定されて膝のねじれが起こりにくく、代わりに尻もちや前方転倒で手をつく・肩から落ちる形になるため、手関節・前腕・鎖骨・肩の外傷が上位を占める。学齢期の統計では、中学校は運動部活動と体育の授業が発生の中心で、種目としてはバスケットボール・サッカー・バレーボール・野球などの球技が上位に並ぶ。なお外傷の種類別の順位については、日本スポーツ振興センター「学校の管理下の災害」のように挫傷・打撲と捻挫が拮抗し、年度や学校種によっては挫傷・打撲が最多となる集計もある。順位そのものを丸暗記するより「捻挫と打撲・挫傷が上位2つ」と押さえ、試験では教科書の記載順(捻挫→打撲・挫傷)に沿って判断するのが安全である。本問は第31回(2023年3月実施)の出題であり、当時の統計・教科書記載を前提に判断する。措置の理由として「複数の選択肢が正解と考えられるため」が公表されており、1と4のどちらを選んでも正解として受理された。
| 項目 | スキー | スノーボード |
|---|---|---|
| 足の固定 | 左右独立・ビンディングで解放されうる | 両足を一枚の板に固定 |
| 受傷の形 | 下腿がねじられる/転倒時に脚が振られる | 尻もち・前方転倒で手をつく、肩から落ちる |
| 多い部位 | 膝関節(前十字靱帯・内側側副靱帯) | 手関節・前腕・鎖骨・肩 |
| 頭部外傷 | あり | 後方転倒による後頭部打撲が問題になりやすい |
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