学習トップ理由で解く 柔道整復師一般臨床医学 ▸ §2 診察各論 医療面接 / QJ31P025

理由で解く 柔道整復師

QJ31P025 一般臨床医学

出典:第31回柔道整復師国家試験(2023)午後 問25
問題
医療面接で正しいのはどれか。
選択肢
1 患者像を始めに確認することが重要である。
2 閉ざされた質問が開かれた質問より優れている。
3 緊張をほぐすために敬語は用いないほうがよい。
4 治療者が必要だと思う情報を聞くことが重要である。
解答
正解1(患者像を始めに確認することが重要である。)
解説

医療面接は「治療者が聞きたいことを埋める場」ではなく、患者が語る物語を受け取る場です。その出発点が患者像の把握になります。

同じ「膝が痛い」でも、一人暮らしの80歳と競技中の20歳では、想定する病態も、生活上の支障も、必要な指導もまったく違います。年齢・性別・職業・生活背景・家族構成といった患者像を最初に確認しておくと、以後の問診の焦点が定まり、聞き漏らしが減ります。質問の順序は、開かれた質問(オープンクエスチョン)で自由に語ってもらい、話が出そろってから閉ざされた質問(クローズドクエスチョン)で確認して絞り込む、という流れが基本です。言葉づかいは敬語を基本とし、相手に応じて専門用語を減らす・ゆっくり話すなど「分かりやすさ」の側を調整します。

✓ 1. 正しい
患者像を始めに確認することが重要である。
年齢・性別・職業・生活背景などの患者像をまずつかむことで、想定すべき病態の枠組みと、その人の生活に合った指導の方向が決まります。面接全体の設計図にあたる部分です。
✗ 2. 誤り
閉ざされた質問が開かれた質問より優れている。
優劣ではなく役割分担です。閉ざされた質問は「はい/いいえ」で答えられ、事実の確認や鑑別の絞り込みに有効ですが、それだけでは患者が本当に言いたかったことを取りこぼします。まず開かれた質問で広く聴き、あとから閉ざされた質問で確認する、と使い分けます。
✗ 3. 誤り
緊張をほぐすために敬語は用いないほうがよい。
敬語をやめても緊張はほぐれず、むしろ軽んじられたと受け取られることがあります。緊張を和らげたいときは、挨拶と自己紹介、座る位置や目線の高さ、うなずきや相づち、沈黙を待つといった非言語のかかわりを整えるのが有効です。
✗ 4. 誤り
治療者が必要だと思う情報を聞くことが重要である。
治療者側の項目だけを埋めていくと、患者が最も困っていることが表に出ません。まず受診の理由、症状をどう捉えているか(解釈)、何を期待して来たかを聴き取り、そのうえで不足している情報を補う順序にします。
ポイント
  • 面接の入り口は患者像(年齢・性別・職業・生活背景)の確認
  • 開かれた質問で広げ、閉ざされた質問で絞る——優劣ではなく使い分け
  • 敬語は基本。緊張の緩和は非言語のかかわり(位置・目線・うなずき)で行う
  • 患者の解釈・期待・受診理由を先に聴き、そのうえで不足を補う
  • 面接で得た主観的情報は、そのまま評価と生活指導の材料になる
比較表
開かれた質問閉ざされた質問
「今日はどうされましたか」「その痛みについて詳しく教えてください」「痛みは夜も続きますか」「ぶつけましたか」
答え方自由に語るはい/いいえ、または短い語で答える
得意なこと訴えの全体像、患者の関心事を拾う事実確認、鑑別の絞り込み、時間短縮
注意点時間がかかる、話が広がりやすい誘導になりやすく、語られない情報を落とす
使う場面面接の導入・展開面接の後半・確認
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