学習トップ理由で解く 柔道整復師一般臨床医学 ▸ §2 診察各論 医療面接 / QJ30P024

理由で解く 柔道整復師

QJ30P024 一般臨床医学

出典:第30回柔道整復師国家試験(2022)午後 問24
問題
頭痛を主訴に来院した患者で現病歴に記載されるのはどれか。
選択肢
1 「10歳時に上腕骨を骨折した」
2 「父親がくも膜下出血で亡くなった」
3 「コレステロールを下げる薬を飲んでいる」
4 「ギザギザした光が見えてから頭が痛くなる」
解答
正解4(「ギザギザした光が見えてから頭が痛くなる」)
解説

現病歴は「今回の主訴(頭痛)が、いつ・どのように始まり、どう経過しているか」を書く欄です。頭痛の前にギザギザした光が見えるという記述は、今回の頭痛の経過そのものなので現病歴に入ります。

医療面接で得た情報は、主訴・現病歴・既往歴・家族歴・生活歴(職業、嗜好、アレルギーなど)に仕分けして記録します。現病歴に書くのは、発症時期と発症様式、部位、性状、程度、持続時間、増悪・寛解因子、随伴症状、そしてその後の経過です。「ギザギザ・キラキラした光が見える」のは閃輝暗点とよばれる視覚性前兆で、前兆のある片頭痛に典型的です。頭痛に先行して起こる随伴症状ですから、主訴の経過を語る現病歴の一部になります。過去の骨折は既往歴、血縁者の病気は家族歴、他の病気に対する内服は既往歴(併存症・服薬歴)へ。どれも聴くべき大切な情報で、書く欄が違うだけだと整理しておくと迷いません。

✓ 4. 正しい
「ギザギザした光が見えてから頭が痛くなる」
今回の主訴である頭痛の始まり方と随伴症状を述べており、現病歴そのものです。閃輝暗点→拍動性頭痛という流れは前兆のある片頭痛を強く示唆し、発症様式・前兆の有無・持続時間などとあわせて現病歴に記載します。
✗ 1. 誤り
「10歳時に上腕骨を骨折した」
過去にかかった病気・けが・手術は既往歴です。今回の頭痛の経過を説明する情報ではないため、現病歴ではなく既往歴の欄に書きます。
✗ 2. 誤り
「父親がくも膜下出血で亡くなった」
血縁者の病気は家族歴です。頭痛の患者では脳血管疾患の家族歴は重要度の高い情報ですが、記載欄は家族歴であり現病歴ではありません。
✗ 3. 誤り
「コレステロールを下げる薬を飲んでいる」
脂質異常症という別の病気とその治療内容ですから、既往歴(併存症・服薬歴)に当たります。今回の頭痛の経過を述べたものではありません。
ポイント
  • 現病歴=主訴の経過。発症時期・発症様式・部位・性状・程度・持続・増悪寛解因子・随伴症状・経過を聴く。
  • 既往歴=過去の病気やけが・手術・服薬、家族歴=血縁者の病気、生活歴=職業・嗜好・アレルギー。「いつの、誰の話か」で振り分ける。
  • 閃輝暗点(ギザギザ・キラキラした光)は前兆のある片頭痛の視覚性前兆。頭痛の20〜60分ほど前に現れ、その後に頭痛が続く。
  • 突然の激しい頭痛、これまでで最悪の頭痛、発熱・項部硬直、意識障害、麻痺などの神経症状を伴う頭痛は二次性頭痛を疑い、施術は行わずただちに医療機関へつなぐ。
  • 聴き取った内容は本人の言葉のまま記録し、欄を分けて整理しておくと、他職種への情報提供がそのまま使える。
比較表
記載欄書く内容本問の例
現病歴今回の主訴の発症から現在までの経過・随伴症状ギザギザした光が見えてから頭が痛くなる
既往歴過去の病気・けが・手術、併存症と服薬10歳時の上腕骨骨折/コレステロールの薬
家族歴血縁者の病気・死因父親がくも膜下出血で死亡
生活歴職業、生活習慣、嗜好、アレルギー(本問には該当なし)
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