学習トップ / 理由で解く 柔道整復師 / 一般臨床医学 ▸ §3 診察各論 視診 / QJ30P025
理由で解く 柔道整復師
翼状頸は、首の側面の皮膚が翼のように張ってひだをつくる外表所見で、ターナー症候群を代表する徴候です。低身長・原発性無月経と三つセットで覚えると迷いません。
ターナー症候群は、女性で2本あるべきX染色体の1本が失われる、あるいは一部が欠ける染色体異常(45,X が典型で、モザイクや構造異常もあります)。翼状頸ができるのは胎生期にさかのぼります。頸部のリンパ管の発育が悪くリンパ液が滞って首の横が大きくむくみ(嚢胞状ヒグローマ)、その後むくみが引いたときに伸びた皮膚が余ってひだとして残る、という順序です。ですから翼状頸は「今むくんでいる」のではなく「昔むくんだ跡」で、押しても凹まない皮膚のひだとして触れます。ほかに低身長、卵巣の形成不全による二次性徴の遅れと原発性無月経、外反肘、後頸部の生え際が低い、盾状胸、大動脈縮窄や大動脈二尖弁といった心血管奇形を伴い、知能は通常保たれます。首まわりの見た目が変わる疾患は他にもあるので、変化の正体が「皮膚のひだ」なのか「脂肪」なのか「甲状腺の腫大」なのかで整理しておきましょう。
| 疾患 | 頸部・肩まわりの所見 | 変化の正体 | あわせてみる所見 |
|---|---|---|---|
| ターナー症候群 | 翼状頸、後頸部の生え際が低い | 胎生期のリンパうっ滞の名残=余った皮膚のひだ | 低身長、原発性無月経、外反肘、大動脈縮窄 |
| クッシング症候群 | 後頸部から肩の盛り上がり(水牛様肩) | 脂肪の再分布 | 満月様顔貌、中心性肥満、赤紫色の皮膚線条、高血圧 |
| バセドウ病 | 首全体が太く見える | 甲状腺のびまん性腫大(嚥下で上下する) | 眼球突出、頻脈、体重減少、手指振戦 |
| パーキンソン病 | 前傾前屈姿勢、首が前に垂れることがある | 筋強剛と姿勢保持の障害 | 安静時振戦、無動、小刻み歩行 |
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