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理由で解く 柔道整復師

QJ31P023 リハビリテーション医学

出典:第31回柔道整復師国家試験(2023)午後 問23
問題
70歳の女性。脳梗塞を発症し、病院で急性期治療とリハビリテーション治療を終えて退院した。動作は緩慢であるが日常生活に支障はない。介護保険の申請をしたが非該当と判定された。介護予防についての適切な相談先はどれか。
選択肢
1 保健所
2 福祉事務所
3 精神保健福祉センター
4 地域包括支援センタ
解答
正解4(地域包括支援センタ)
解説

要介護認定で非該当と判定された高齢者の介護予防について、まず相談すべき窓口は地域包括支援センターである。

地域包括支援センターは介護保険法に基づいて市町村が設置する地域の総合相談窓口で、保健師(または経験のある看護師)・社会福祉士・主任介護支援専門員が配置される。業務は、総合相談支援、権利擁護、包括的・継続的ケアマネジメント支援、そして介護予防ケアマネジメントの4本柱。要介護認定で非該当となった人でも、基本チェックリストで生活機能の低下が確認されれば、介護予防・日常生活支援総合事業の通所型・訪問型サービスや、住民主体の通いの場につなぐことができる。本例は脳梗塞後で動作が緩慢という、生活機能の低下と再発・廃用のリスクを抱えた状態であり、早い段階で相談して運動器機能の向上、低栄養や口腔機能低下の予防、外出機会の確保に取り組むことが、要介護状態への移行を遅らせるうえで有効である。介護保険が使えない=支援がないということではない、と本人・家族に伝えられるようにしておきたい。

✓ 4. 正しい
地域包括支援センタ
介護保険法に基づき市町村が設置する高齢者の総合相談窓口で、介護予防ケアマネジメントを担う。非該当と判定された人も、基本チェックリストの結果に応じて介護予防・日常生活支援総合事業のサービスや地域の通いの場につなげてもらえる。
✗ 1. 誤り
保健所
地域保健法に基づき都道府県・指定都市などが設置する機関で、感染症対策、難病、精神保健、食品衛生、環境衛生など専門的・広域的な業務を担う。個々の高齢者の介護予防を継続して支える窓口ではない。
✗ 2. 誤り
福祉事務所
社会福祉法に基づく行政機関で、生活保護の決定・実施のほか、児童・母子父子・障害者・高齢者福祉の措置に関する事務を扱う。経済的困窮や措置が必要な場面の窓口であり、介護予防の第一の相談先ではない。
✗ 3. 誤り
精神保健福祉センター
精神保健福祉法に基づき都道府県・指定都市に置かれる専門機関。精神保健福祉に関する技術的中枢として、複雑・困難な相談、普及啓発、精神障害者保健福祉手帳や自立支援医療の判定などを担う。本例の相談内容とは領域が異なる。
ポイント
  • 地域包括支援センター=介護保険法に基づき市町村が設置する高齢者の総合相談窓口。
  • 配置される3職種は保健師(等)・社会福祉士・主任介護支援専門員
  • 業務は総合相談支援/権利擁護/包括的・継続的ケアマネジメント支援/介護予防ケアマネジメント
  • 非該当でも基本チェックリスト該当なら介護予防・日常生活支援総合事業を利用できる。
  • 保健所=広域的・専門的保健、福祉事務所=生活保護と福祉の措置、精神保健福祉センター=精神保健の技術的中枢、と役割で切り分ける。
比較表
機関根拠法・設置主体主な役割
地域包括支援センター介護保険法/市町村高齢者の総合相談・介護予防ケアマネジメント・権利擁護
保健所地域保健法/都道府県・指定都市等感染症・難病・精神保健・食品衛生など広域的で専門的な保健業務
福祉事務所社会福祉法/都道府県・市(町村は任意)生活保護の実施、児童・障害者・高齢者福祉の措置
精神保健福祉センター精神保健福祉法/都道府県・指定都市精神保健福祉の技術的中枢、困難事例の相談、手帳等の判定
市町村保健センター地域保健法/市町村健康相談・保健指導・健診など住民に身近な保健サービス
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