学習トップ理由で解く 柔道整復師リハビリテーション医学 ▸ §7 リハビリテーションの実際 / QJ31P021

理由で解く 柔道整復師

QJ31P021 リハビリテーション医学

出典:第31回柔道整復師国家試験(2023)午後 問21
問題
パーキンソン(Parkinson)病のヤール分類のIIに相当するのはどれか。
選択肢
1 両側性パーキンソニズムがあるが、姿勢反射障害はなく、歩行可能である。
2 中等度のパーキンソニズムがあり、姿勢反射障害があるが、歩行可能である。
3 高度障害を示すが、歩行可能である。
4 車椅子を使用した生活となる。
解答
正解1(両側性パーキンソニズムがあるが、姿勢反射障害はなく、歩行可能である。)
解説

ヤール(Hoehn-Yahr)分類II度は、症状が両側性に広がったが姿勢反射障害はまだない段階である。

ヤール重症度分類はパーキンソン病の進行度を5段階で表す。I度は症状が片側のみで機能障害はないか軽微、II度で両側性となるがバランス(姿勢反射)は保たれ、III度で姿勢反射障害が加わって転びやすくなるものの介助なしの生活は可能、IV度は高度の機能障害を示し起立・歩行がかろうじて自力で可能、V度は介助なしにはベッドまたは車椅子の生活となる。最大の分かれ目はII度とIII度の間にある姿勢反射障害の有無で、ここを軸に前後を数えれば全段階を再現できる。実務上も、指定難病の医療費助成では重症度分類III度以上かつ生活機能障害度2度以上という区切りが用いられるため、III度の意味は押さえておきたい。リハビリテーションでは、すくみ足に対する視覚・聴覚の合図(床のライン、メトロノーム)の活用や、転倒予防を目的とした環境整備を段階に応じて組み立てる。

✓ 1. 正しい
両側性パーキンソニズムがあるが、姿勢反射障害はなく、歩行可能である。
これがII度の記述そのもの。片側だけだったI度から症状が両側に広がった段階で、日常生活や職業に多少の支障は出るがバランスは保たれており、介助なしで生活できる。
✗ 2. 誤り
中等度のパーキンソニズムがあり、姿勢反射障害があるが、歩行可能である。
III度の記述。姿勢反射障害が加わって方向転換時などに転びやすくなるが、活動はある程度制限されるものの介助なしの生活は可能な段階である。
✗ 3. 誤り
高度障害を示すが、歩行可能である。
IV度の記述。高度の機能障害を示し、起立や歩行はかろうじて自力で可能だが、日常生活の多くに介助を要するようになる。
✗ 4. 誤り
車椅子を使用した生活となる。
V度の記述。介助がなければベッド上または車椅子の生活となる最重度の段階である。
ポイント
  • I度=一側性、機能障害はないか軽微。
  • II度=両側性だが姿勢反射障害なし(本問の答え)。
  • III度=姿勢反射障害あり、活動は制限されるが介助なしで生活可能。
  • IV度=高度の機能障害、起立・歩行はかろうじて自力で可能。V度=介助なしではベッドか車椅子。
  • 覚える軸は「II/IIIの境=姿勢反射障害の有無」。指定難病の助成もIII度以上が目安。
比較表
ヤール分類症状の広がり姿勢反射障害生活の状態
I度一側性なし機能障害はないか軽微
II度両側性なし多少の支障はあるが歩行可能
III度両側性(中等度)あり活動は制限されるが介助なしで生活可能
IV度高度の機能障害あり起立・歩行はかろうじて自力で可能
V度最重度あり介助なしではベッドまたは車椅子
この問題の解説の修正を依頼する

解説に誤り・改善点があればお知らせください。件名と本文は自動入力済みです(編集できます)。お名前・メールアドレスは任意です。送信内容は玄康株式会社(黒澤一弘)に届きます。