学習トップ理由で解く 柔道整復師運動学 ▸ §7 運動発達 / QJ31A115

理由で解く 柔道整復師

QJ31A115 運動学

出典:第31回柔道整復師国家試験(2023)午前 問115
問題
記憶の3つの過程の順で正しいのはどれか。
選択肢
1 記銘 → 保持→想起
2 想起→ 保持→記銘
3 保持→記銘→想起
4 想起→記銘→保持
解答
正解1(記銘 → 保持→想起)
解説

記憶は記銘(覚え込む)→ 保持(とどめておく)→ 想起(思い出す)の順に進む。よって1が正しい。

情報処理の用語に置き換えると、記銘は符号化(エンコーディング)、保持は貯蔵(ストレージ)、想起は検索(リトリーバル)にあたる。入ってきた情報を意味づけして取り込み、一定期間保存し、必要なときに取り出すという一方向の流れであり、覚えていないものを思い出すことはできないという当たり前の順序関係が、そのまま設問の答えになる。臨床的には、この3段階のどこが障害されるかで症状の現れ方が変わる。発症以後の新しい出来事を覚えられない前向健忘は主に記銘の障害、発症以前の記憶を思い出せない逆向健忘は主に保持・想起の段階の障害として説明される。また保持の側面から記憶を分けると、感覚記憶・短期記憶(作業記憶)・長期記憶という時間軸の分類になり、3過程の分類とは切り口が違う点も整理しておきたい。

✓ 1. 正しい
記銘 → 保持→想起
覚え込む → とどめる → 思い出す、という順序。符号化 → 貯蔵 → 検索と対応させると流れが理解しやすい。
✗ 2. 誤り
想起→ 保持→記銘
正しい順序をそのまま逆にしたもの。まだ覚え込んでいない情報を思い出すことはできないため、想起が最初に来ることはない。
✗ 3. 誤り
保持→記銘→想起
記銘と保持が入れ替わっている。保持は記銘された内容を保つ段階なので、記銘より先には起こらない。
✗ 4. 誤り
想起→記銘→保持
想起が先頭に置かれている点で誤り。想起は3過程の最後、保存された情報を取り出す段階である。
ポイント
  • 記憶の3過程は記銘 → 保持 → 想起の順(一方向)
  • 情報処理用語では符号化 → 貯蔵 → 検索に対応
  • 前向健忘は主に記銘の障害(発症後の新しいことを覚えられない)
  • 逆向健忘は主に保持・想起の障害(発症前の記憶を思い出せない)
  • 保持時間による分類(感覚記憶・短期記憶・長期記憶)は3過程とは別の切り口なので混同しない
比較表
過程情報処理用語内容障害されたときの現れ方
記銘符号化情報を意味づけして取り込む新しいことが覚えられない(前向健忘)
保持貯蔵取り込んだ情報を保存し続ける覚えたはずの内容が失われる
想起検索必要なときに取り出す知っているのに出てこない(逆向健忘など)
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