学習トップ理由で解く 柔道整復師運動学 ▸ §4 頭・頸部、四肢と体幹の運動(筋の作用および神経支配を含む) / QJ31A109

理由で解く 柔道整復師

QJ31A109 運動学

出典:第31回柔道整復師国家試験(2023)午前 問109
問題
肩関節を内旋するのはどれか。
選択肢
1 小円筋
2 肩甲下筋
3 棘上筋
4 棘下筋
解答
正解2(肩甲下筋)
解説

回旋筋腱板(ローテーターカフ)を構成する4筋のうち、肩関節を内旋させるのは肩甲下筋だけである。

回旋筋腱板は肩甲下筋・棘上筋・棘下筋・小円筋の4つで、いずれも肩甲骨から起こって上腕骨近位に停止し、骨頭を関節窩に引きつけて安定させる。作用を丸暗記するより「起始が肩甲骨の前面か後面か」「停止が小結節か大結節か」で整理すると確実である。肩甲下窩(肩甲骨前面)から起こって小結節に停止するのは肩甲下筋だけで、上腕骨を前から内側へ巻き込むように回すため内旋に働く。残る3筋は肩甲骨後面から起こって大結節に停止するので、外転(棘上筋)または外旋(棘下筋・小円筋)となる。神経支配も、肩甲下筋は肩甲下神経、棘上筋・棘下筋は肩甲上神経、小円筋は腋窩神経と分かれており、肩甲下筋だけが別系統である点が覚えやすい手がかりになる。

✓ 2. 該当する
肩甲下筋
肩甲下窩から起こり上腕骨小結節に停止する、回旋筋腱板で唯一の内旋筋。肩甲下神経支配。内旋にはこのほか大胸筋・広背筋・大円筋・三角筋前部が協力する。
✗ 1. 該当しない
小円筋
肩甲骨外側縁から大結節下部に停止し、外旋に働く。腋窩神経支配で、回旋筋腱板のなかでは唯一この神経に支配される。
✗ 3. 該当しない
棘上筋
棘上窩から大結節上部に停止し、外転(とくに運動の初期)と骨頭の求心位保持に働く。回旋筋腱板の中で最も損傷・断裂の頻度が高い。
✗ 4. 該当しない
棘下筋
棘下窩から大結節中部に停止する外旋の主動作筋。肩甲上神経支配で、棘上筋と同じ神経に支配される。
ポイント
  • 回旋筋腱板=肩甲下筋・棘上筋・棘下筋・小円筋。骨頭を関節窩に引きつけて安定させる
  • 肩甲骨前面 → 小結節に停止するのは肩甲下筋のみ。だから唯一の内旋筋
  • 肩甲骨後面 → 大結節に停止する3筋は、外転(棘上筋)か外旋(棘下筋・小円筋)
  • 神経支配:肩甲下筋=肩甲下神経、棘上筋・棘下筋=肩甲上神経、小円筋=腋窩神経
  • 内旋の主動作筋は肩甲下筋のほか大胸筋・広背筋・大円筋・三角筋前部
比較表
起始停止作用神経
肩甲下筋肩甲下窩(前面)小結節内旋肩甲下神経
棘上筋棘上窩(後面)大結節上部外転(初期)肩甲上神経
棘下筋棘下窩(後面)大結節中部外旋肩甲上神経
小円筋肩甲骨外側縁(後面)大結節下部外旋腋窩神経
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