学習トップ理由で解く 柔道整復師生理学 ▸ §6 栄養と代謝 / QJ31A102

理由で解く 柔道整復師

QJ31A102 生理学

出典:第31回柔道整復師国家試験(2023)午前 問102
問題
欠乏するビタミンと疾患の組合せで正しいのはどれか。
選択肢
1 ビタミンA -くる病
2 ビタミンB1-夜盲症
3 ビタミンC壊血病
4 ビタミンD-多発性神経炎
解答
正解3(ビタミンC壊血病)
解説

正しい組合せはビタミンCと壊血病です。正答は3。他の3つは、ビタミンAは夜盲症、ビタミンB1は多発性神経炎(脚気)、ビタミンDはくる病という正しい対応が入れ替えられています。

ビタミンCはコラーゲン合成の際、プロリンやリジンを水酸化する反応の補酵素として働きます。不足するとコラーゲンが正常に作れず、血管壁や結合組織がもろくなり、歯肉出血・皮下出血・創傷治癒の遅れといった壊血病の症状が現れます。ビタミンAは網膜の視物質ロドプシンの材料となるため、欠乏すると暗いところで見えにくくなる夜盲症や眼球乾燥症を起こします。ビタミンB1は糖代謝の補酵素で、欠乏すると脚気(多発性神経炎)やウェルニッケ脳症を招きます。ビタミンDは腸管からのカルシウム吸収を助けるため、欠乏すると骨の石灰化が進まず、小児ではくる病、成人では骨軟化症になります。この4組を1セットで覚えておくと、組合せを入れ替えた出題にそのまま対応できます。

✓ 3. 正しい
ビタミンC壊血病
ビタミンC(アスコルビン酸)はコラーゲン合成に不可欠で、欠乏するとコラーゲン線維が脆くなります。その結果、毛細血管が破れやすくなって歯肉出血・点状出血・皮下出血が生じ、創傷治癒も遅れます。これが壊血病であり、正しい組合せです。
✗ 1. 誤り
ビタミンA -くる病
くる病を起こすのはビタミンDの欠乏です。ビタミンAが欠乏したときに現れるのは夜盲症や眼球乾燥症で、これは網膜の視物質ロドプシンの材料が不足するためです。「A=目(視覚)」「D=骨(カルシウム)」と役割ごとに束ねて覚え直しましょう。
✗ 2. 誤り
ビタミンB1-夜盲症
夜盲症はビタミンA欠乏で起こります。ビタミンB1(チアミン)は糖代謝の補酵素であり、欠乏すると脚気(末梢の多発性神経炎、下肢のしびれや腱反射低下、心不全)やウェルニッケ脳症を生じます。「B1=神経」と結びつけておくと確実です。
✗ 4. 誤り
ビタミンD-多発性神経炎
多発性神経炎はビタミンB1欠乏(脚気)の症状です。ビタミンDは腸管でのカルシウム吸収を促し骨の石灰化を進めるため、欠乏すると小児ではくる病、成人では骨軟化症になります。日光(紫外線)で皮膚から作られる点もあわせて押さえておきましょう。
ポイント
  • ビタミンC=壊血病。コラーゲン合成の補酵素で、欠乏すると出血傾向と創傷治癒の遅れ。
  • ビタミンA=夜盲症・眼球乾燥症。ロドプシンの材料(A=目)。
  • ビタミンB1=脚気・多発性神経炎・ウェルニッケ脳症。糖代謝の補酵素(B1=神経)。
  • ビタミンD=くる病(小児)・骨軟化症(成人)。カルシウム吸収を促す(D=骨)。
  • 脂溶性ビタミンはA・D・E・Kの4つ(「これ(A・D・E・K)は脂に溶ける」)。残りのB群とCは水溶性で、過剰分は尿中へ排泄される。
比較表
ビタミン主な働き欠乏症溶解性
A(レチノール)視物質ロドプシンの材料、上皮の維持夜盲症・眼球乾燥症脂溶性
B1(チアミン)糖代謝の補酵素脚気(多発性神経炎)・ウェルニッケ脳症水溶性
C(アスコルビン酸)コラーゲン合成の補酵素、抗酸化壊血病水溶性
D(カルシフェロール)腸管でのカルシウム吸収促進、骨の石灰化くる病(小児)・骨軟化症(成人)脂溶性
K血液凝固因子の合成出血傾向(新生児メレナなど)脂溶性
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