学習トップ / 理由で解く 柔道整復師 / 生理学 ▸ §12 神経 / QJ31A082
理由で解く 柔道整復師
活動電位の急激な上昇(脱分極相)をつくるのは、電位依存性Na+チャネルが開いて起こるNa+の細胞内への流入です。正答は3。
静止している神経細胞の膜ではK+漏洩チャネルが開いており、K+が濃度勾配に従って細胞外へ出ようとする力と、それによって細胞内に残る負電荷がK+を引き止める力とがつり合う−70mV前後(細胞内が負)で膜電位は安定します。この前提となるイオン分布(Na+は細胞外に多い/K+は細胞内に多い)を維持しているのがNa+/K+ポンプで、ポンプ自体が膜電位に直接与える寄与は数mV程度です。刺激で膜電位が閾値(−55mV前後)まで上がると、電位依存性Na+チャネルが一斉に開きます。Na+にとっては「細胞外に多い」という濃度勾配と「細胞内が負」という電気的勾配の両方が内向きに働くため、Na+が一気に細胞内へ流入します。この内向き電流がさらに脱分極を進める正のフィードバックとなり、膜電位は0mVを超えてオーバーシュートします。その直後にNa+チャネルは不活性化し、遅れて開いた電位依存性K+チャネルからK+が細胞外へ流出することで再分極が起こります。「上がるときは陽イオンが入る、下がるときは陽イオンが出る」と、電荷の出入りの向きから考えると迷いません。
| 相 | 主に働くチャネル | イオンの動き | 膜電位の変化 |
|---|---|---|---|
| 静止時 | K+漏洩チャネル | K+がわずかに流出 | −70mV前後で安定 |
| 脱分極相(上昇) | 電位依存性Na+チャネル | Na+が細胞内へ流入 | 急上昇し+方向へオーバーシュート |
| 再分極相(下降) | 電位依存性K+チャネル | K+が細胞外へ流出 | 負の方向へ戻る |
| 後過分極 | K+チャネルの閉鎖の遅れ | K+流出が続く | 静止電位より一時的に低下 |
| 回復(相間を通じて) | Na+/K+ポンプ | Na+を汲み出しK+を取り込む | 濃度勾配を再構築(膜電位への直接寄与は数mV) |
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