学習トップ理由で解く 柔道整復師解剖学 ▸ §2 運動器系 / QJ31A055

理由で解く 柔道整復師

QJ31A055 解剖学

出典:第31回柔道整復師国家試験(2023)午前 問55
問題
骨盤の右正中断面を図に示す。真結合線はどれか。
図
選択肢
1 1
2 2
3 3
4 4
解答
正解1
解説

真結合線は岬角(仙骨岬)から恥骨結合後面の最も突出した点までを結ぶ最短距離で、約11cm。図では1がこれにあたる。

骨盤の正中断面には、骨盤上口の前後径がいくつも定義されており、どこからどこまでを測るかで名前と長さが変わる。産科的真結合線(狭義の真結合線)は岬角から恥骨結合後面の最突出点までで約11cm、児頭が実際に通過する最も狭い前後径にあたるため臨床的にいちばん重要である。解剖学的真結合線は岬角から恥骨結合上縁(前上端)までで約11.5cmとやや長い。対角結合線は岬角から恥骨結合下縁までで約12〜13cmあり、内診で直接触れて測れるので、そこから約1.5〜2cmを差し引いて真結合線を推定する。外結合線は第5腰椎棘突起の下から恥骨結合前面までで約20cm、体表から計測する。骨盤上口の横径は約13cm、斜径は約12.5cmで、上口では横径が前後径より大きいのに対し、下口(前後径は尾骨先端〜恥骨結合下縁で約9.5cm、分娩時に尾骨が後方へ動いて約2cm延びる)では前後径が大きくなる。この差が分娩時に児頭が回旋する理由である。

✓ 1. 正しい
1
図に示された線のうち、岬角から恥骨結合後面の最突出点へ向かう最短の前後径がこれにあたる。骨盤上口で最も狭い径であり、児頭通過の可否を左右する指標なので、真結合線として正答となる。
✗ 2. 誤り
2
「岬角から恥骨結合後面の最突出点まで」という真結合線の条件を満たさない。混同しやすいのが解剖学的真結合線で、岬角から恥骨結合の上縁(前上端)までを測り約11.5cm。恥骨結合の厚みのぶんだけ長く、最狭部を表さない。
✗ 3. 誤り
3
これも真結合線の条件に当てはまらない。紛らわしいのが対角結合線で、岬角から恥骨結合下縁までの約12〜13cm。内診で実測できるのが利点だが、そのままでは最狭径にならず、約1.5〜2cmを引いて真結合線を推定するために使う。
✗ 4. 誤り
4
真結合線には当たらない。骨盤の径には他にも下口の前後径(尾骨先端〜恥骨結合下縁、約9.5cm)や、体表から測る外結合線(第5腰椎棘突起下〜恥骨結合前面、約20cm)があり、いずれも起点と終点をセットで覚えて取り違えないようにする。
ポイント
  • 真結合線(産科的)=岬角〜恥骨結合後面の最突出点、約11cm。骨盤上口の最狭前後径
  • 解剖学的真結合線=岬角〜恥骨結合上縁、約11.5cm
  • 対角結合線=岬角〜恥骨結合下縁、約12〜13cm。内診で測り、1.5〜2cm引いて真結合線を推定
  • 外結合線=第5腰椎棘突起下〜恥骨結合前面、約20cm。体表計測用
  • 骨盤上口は横径(約13cm)>前後径、下口は前後径>横径。この逆転が児頭の回旋を生む
比較表
名称起点−終点おおよその長さ特徴
真結合線(産科的)岬角−恥骨結合後面の最突出点約11cm骨盤上口の最狭前後径。児頭通過の可否を決める
解剖学的真結合線岬角−恥骨結合上縁約11.5cm解剖学上の前後径
対角結合線岬角−恥骨結合下縁約12〜13cm内診で実測可。1.5〜2cm引いて真結合線を推定
外結合線第5腰椎棘突起下−恥骨結合前面約20cm体表から計測
骨盤下口前後径尾骨先端−恥骨結合下縁約9.5cm分娩時に尾骨が後方へ動き約2cm延びる
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