学習トップ理由で解く 柔道整復師解剖学 ▸ §2 運動器系 / QJ31A054

理由で解く 柔道整復師

QJ31A054 解剖学

出典:第31回柔道整復師国家試験(2023)午前 問54
問題
上肢帯の筋はどれか。
選択肢
1 大胸筋
2 棘上筋
3 広背筋
4 大菱形筋
解答
正解2(棘上筋)
解説

正解は2。上肢帯の筋とは肩甲骨・鎖骨から起こって上腕骨に停止する筋の総称で、棘上筋がこれに当たります。

上肢帯の筋は、三角筋・棘上筋・棘下筋・小円筋・大円筋・肩甲下筋の6つです。分類の分かれ目は「どこから起こるか」で、起始も停止も上肢の骨(肩甲骨・鎖骨→上腕骨)に収まるものが上肢帯の筋、体幹の骨から起こるものは胸部・背部の筋に分類されます。大胸筋や広背筋は上腕骨に停止して肩を大きく動かしますが、起始が体幹なので分類上は上肢帯の筋に入りません。棘上筋は肩甲骨の棘上窩から起こり、肩峰の下をくぐって上腕骨大結節の上部に停止し、肩甲上神経の支配を受けます。外転の初動を担うと同時に、腱板(回旋筋腱板)の一員として骨頭を関節窩に引きつけて安定させる役割ももちます。

✓ 2. 正しい
棘上筋
肩甲骨棘上窩から上腕骨大結節へ向かう、典型的な上肢帯の筋です。腱板を構成し、肩関節外転の始まりに働きます。
✗ 1. 誤り
大胸筋
鎖骨・胸骨・肋軟骨から起こり大結節稜に停止する、胸部の筋(浅胸筋)です。上腕を動かしますが起始が体幹のため上肢帯の筋ではありません。
✗ 3. 誤り
広背筋
下位胸椎〜腰椎・腸骨稜などから起こり小結節稜に停止する、背部の筋(浅背筋)です。これも起始が体幹側です。
✗ 4. 誤り
大菱形筋
胸椎棘突起から肩甲骨内側縁に付く背部の筋(浅背筋)です。肩甲骨を内上方へ引きますが、体幹から肩甲骨へ向かう筋なので上肢帯の筋には数えません。
ポイント
  • 上肢帯の筋は6つ:三角筋・棘上筋・棘下筋・小円筋・大円筋・肩甲下筋。
  • 判定基準は起始。肩甲骨・鎖骨から起これば上肢帯の筋、体幹から起これば胸筋・背筋。
  • 大胸筋・広背筋は上腕骨に停止するが体幹の筋。菱形筋は体幹→肩甲骨で背部の筋。
  • 腱板(棘上筋・棘下筋・小円筋・肩甲下筋)は上肢帯の筋のうち大結節・小結節に付く4つ。
  • 筋を覚えるときは「起始・停止・神経・作用」を一組にして、分類は起始で決まると押さえる。
比較表
分類起始→停止の大枠
棘上筋上肢帯の筋肩甲骨(棘上窩)→上腕骨(大結節)
大胸筋胸部の筋(浅胸筋)鎖骨・胸骨・肋軟骨→上腕骨(大結節稜)
広背筋背部の筋(浅背筋)胸腰椎・腸骨稜→上腕骨(小結節稜)
大菱形筋背部の筋(浅背筋)胸椎棘突起→肩甲骨内側縁
この問題の解説の修正を依頼する

解説に誤り・改善点があればお知らせください。件名と本文は自動入力済みです(編集できます)。お名前・メールアドレスは任意です。送信内容は玄康株式会社(黒澤一弘)に届きます。