学習トップ / 理由で解く 柔道整復師 / 柔道整復理論 ▸ §24 臨床実地問題 / QJ30P119
理由で解く 柔道整復師
非接触で体幹を捻じりながら着地し、断裂音とともに膝が崩れて荷重できない。前十字靱帯損傷の典型的なストーリーである。
前十字靱帯は脛骨が前方へずれるのを止め、同時に回旋を制動している。ジャンプの着地、急停止、方向転換のように、膝が軽度屈曲しながら外反し下腿が外旋する肢位(いわゆるknee-in, toe-out)になると、相手との接触がなくても靱帯にかかる張力が破断強度を超えてしまう。受傷の瞬間には「ポップ」という断裂音を自覚し、直後から膝崩れ(giving way)が起きて荷重できなくなる。数時間以内に関節血症が生じ、関節内圧の上昇によって屈曲が制限されるため、設問の「屈曲制限と荷重不能」もそろって説明できる。バスケットボール、ハンドボール、スキーで頻度が高く、女性に多いことも知られている。評価はラックマンテスト、前方引き出しテスト、Nテスト(ピボットシフト)で行うが、急性期に痛みを押して徒手検査を繰り返すことは避け、関節血症の有無を確認したうえで固定・免荷を行い、医療機関での画像評価につなぐ。半月板損傷や内側側副靱帯損傷の合併も念頭に置く。
| 靱帯 | 代表的な受傷機転 | 特徴的所見・検査 |
|---|---|---|
| 前十字靱帯 | 非接触の着地・急停止・方向転換(外反+下腿外旋) | 断裂音、膝崩れ、関節血症。ラックマン/前方引き出し/Nテスト |
| 後十字靱帯 | 膝屈曲位で脛骨前面を強打(ダッシュボード損傷) | サギング、後方引き出しテスト |
| 内側側副靱帯 | 外反強制(膝外側からの接触) | 内側裂隙の圧痛、外反ストレステスト陽性 |
| 外側側副靱帯 | 内反強制 | 内反ストレステスト陽性、腓骨神経障害の合併 |
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