学習トップ / 理由で解く 柔道整復師 / 柔道整復理論 ▸ §24 臨床実地問題 / QJ30P118
理由で解く 柔道整復師
踵殿距離(HBD)は腹臥位で膝を曲げ、踵と殿部の距離を測る大腿四頭筋(特に大腿直筋)の柔軟性の指標である。ハムストリングスの評価にはならないため、この症例の再発予防の説明としては当てはまらない。
ハムストリングス肉離れは、疾走時の遊脚後期に膝が伸びながら股関節が屈曲する局面で、筋が引き伸ばされつつ力を出す(遠心性収縮)ときに起こりやすい。ハードルは股関節の可動域を大きく使うため、その負荷が繰り返しかかる。再受傷の危険因子として、柔軟性の低下、疲労の蓄積と練習量の急増、左右差、遠心性筋力の不足、痛みが完全に取れないままの復帰が挙げられる。したがって指導は、ウォームアップと運動後のストレッチ、ノルディックハムストリングスなど遠心性収縮を用いた筋力強化、走行量・本数の管理、そして「痛みなく全力疾走できること」を含む復帰基準の確認という具体的な行動で組み立てる。ハムストリングスの柔軟性は、SLR(下肢伸展挙上)角度、膝関節伸展テスト、指床間距離(FFD)などで評価する。「くせになる」という不安には、条件を整えれば再発率は下げられると伝え、やるべきことを一緒に決めていくのがよい。
| 検査 | 肢位 | 評価する筋 |
|---|---|---|
| 踵殿距離(HBD) | 腹臥位で膝屈曲 | 大腿四頭筋(大腿直筋) |
| SLR(下肢伸展挙上) | 背臥位で膝伸展位のまま股関節屈曲 | ハムストリングス |
| 膝関節伸展テスト | 背臥位で股関節90度屈曲位から膝を伸展 | ハムストリングス |
| 指床間距離(FFD) | 立位体前屈 | ハムストリングス・体幹後面 |
| トーマステスト | 背臥位で対側股関節を屈曲 | 腸腰筋(股関節屈筋の拘縮) |
解説に誤り・改善点があればお知らせください。件名と本文は自動入力済みです(編集できます)。お名前・メールアドレスは任意です。送信内容は玄康株式会社(黒澤一弘)に届きます。