学習トップ / 理由で解く 柔道整復師 / 柔道整復理論 ▸ §24 臨床実地問題 / QJ30P120
理由で解く 柔道整復師

下腿下部後面を「蹴られた」ような衝撃で発症する外傷は、アキレス腱皮下断裂の典型です。断端どうしを近づけるため、膝関節屈曲+足関節底屈で固定します。正答は4です。
アキレス腱皮下断裂は30〜50代のスポーツ愛好者に多く、ダッシュや踏み切り、切り返しの瞬間に急な伸張が加わって、血行の乏しい腱実質部(踵骨付着部の2〜6cm上方)で切れます。本人は誰かに蹴られたと感じ、断裂音を聞くことも多く、歩行はできても爪先立ちができません。触診では腱の連続性が絶たれた陥凹を触れ、腹臥位で下腿三頭筋を握っても足関節が底屈しないトンプソンテスト(シモンズテスト)が陽性になります。本症例では写真(別冊No.4)が所見として提示されています。保存療法で必要なのは、下腿三頭筋の緊張をゆるめて断端を接近させる肢位です。腓腹筋は大腿骨顆部から起こる二関節筋なので膝を屈曲させると起始側がゆるみ、さらに足関節を底屈させると停止側が近づくため、この組合せで腱の距離が最も短くなります。以後は足関節の背屈角度を段階的に戻していきます。
| 肢位 | 腓腹筋の起始側(膝) | 腱の停止側(足) | 断端間の距離 |
|---|---|---|---|
| 膝屈曲+足底屈 | ゆるむ | 近づく | 最小(適切) |
| 膝伸展+足底屈 | 伸ばされる | 近づく | やや離れる |
| 膝屈曲+足背屈 | ゆるむ | 引き離される | 離れる |
| 膝伸展+足背屈 | 伸ばされる | 引き離される | 最大(避ける) |
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