学習トップ / 理由で解く 柔道整復師 / 柔道整復理論 ▸ §24 臨床実地問題 / QJ30P115
理由で解く 柔道整復師
患部に熱感と腫脹がある=炎症が活動している時期。選択肢のうち炎症を抑える方向に働くのは寒冷療法だけである。
フィンケルスタインテスト陽性と手関節橈側の痛みは、第1伸筋区画(長母指外転筋・短母指伸筋)の狭窄性腱鞘炎、いわゆるド・ケルバン病を示す。中華鍋を振る動作は手関節の尺屈と母指の反復使用そのもので、典型的な発症状況といえる。物理療法の選択は「今どの時期か」で決まる。熱感・腫脹があるうちは、温熱を加えると血管が拡張し局所代謝が亢進して、腫脹と疼痛をかえって強めうる。この段階では寒冷によって局所代謝・炎症反応・神経伝導を抑え、あわせて母指から手関節を含む固定と誘発動作(尺屈+母指使用)の回避を指導する。熱感・腫脹が引いて慢性期に移ってから、温熱や超音波などで組織の柔軟性回復と血流改善を図る、という順序で組み立てるとよい。職場に対しては鍋の持ち方や作業の分担を相談し、再燃を防ぐ環境づくりまで提案する。
| 物理療法 | 主な作用 | 急性炎症期(熱感・腫脹あり) |
|---|---|---|
| 寒冷療法 | 血管収縮、代謝・炎症・疼痛伝導の抑制 | 適する |
| ホットパック療法 | 表在の加温、血流増加 | 適さない(慢性期に) |
| マイクロ波療法 | 深部の加温 | 適さない(慢性期に) |
| 局所浴療法 | 温浴による加温 | 適さない(慢性期に) |
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