学習トップ / 理由で解く 柔道整復師 / 柔道整復理論 ▸ §24 臨床実地問題 / QJ30P113
理由で解く 柔道整復師
投球中に肘の内側(内側側副靱帯)へかかる外反ストレスが最大になるのは、後期コッキングから加速期にかけて。選択肢の中では加速期が該当する。
投球動作はワインドアップ期 → コッキング期(早期・後期) → 加速期 → リリース → フォロースルー期と進む。後期コッキングで肩が最大外旋した状態から、体幹と肩の回旋によって前腕が一気に振り出される加速期には、肘へ強い外反モーメントが加わり、同時に前腕の回内と肘伸展が高速で起こる。この外反力に耐えているのが内側側副靱帯(とくに前斜走線維)と、その上を走る円回内筋・尺側手根屈筋などの屈曲回内筋群である。負荷が繰り返されると靱帯が微小損傷を積み重ね、内側の痛みとして現れる。成長期の投手では靱帯より先に内側上顆の骨端核(骨端線)が傷むこともあるため、内側痛が続く場合は骨端障害の可能性もあわせて考える。対応は投球数と投球間隔の管理、内側の圧痛・外反ストレステスト・肘伸展制限の定期確認、そして下肢・体幹主導のフォームへの修正を組み合わせて行う。
| 投球期 | 肘に加わる主なストレス | 起こりやすい障害 |
|---|---|---|
| ワインドアップ期 | ほとんどなし | — |
| コッキング期(後期)〜加速期 | 外反ストレス(内側の牽引・外側の圧迫) | 内側側副靱帯損傷、内側上顆骨端障害、離断性骨軟骨炎 |
| リリース期 | 外反から伸展へ移行 | — |
| フォロースルー期 | 伸展・後方の衝突、腕の減速 | 肘頭疲労骨折、後方インピンジメント、肩後方痛 |
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