学習トップ / 理由で解く 柔道整復師 / 一般臨床医学 ▸ §8 診察各論 感覚検査 / QJ30P030
理由で解く 柔道整復師
脊髄後索を通るのは、振動覚・位置覚といった深部感覚と、二点識別などの識別性触覚です。後索が障害されると振動覚が低下します。
感覚の伝導路は大きく二つに分かれます。後索-内側毛帯路では、後根から入った一次ニューロンの線維が交叉せずに同側の後索を上行し、延髄の後索核(薄束核・楔状束核)で乗り換えてから交叉し、内側毛帯を経て視床、大脳の中心後回へ達します。これが振動覚・位置覚・識別性触覚のルートです。これに対して痛覚・温度覚は外側脊髄視床路を通ります。後根から入った線維は脊髄後角で二次ニューロンに乗り換えたあと、1〜2髄節上行してから前白交連で交叉し、対側の側索(外側脊髄視床路)を上行します。交叉する場所が違うため、脊髄半側の障害では同側の深部感覚障害と対側の痛温覚障害が現れます(ブラウン・セカール症候群)。このとき、交叉の前に1〜2髄節上行する分だけ、痛温覚障害の上縁は病巣レベルよりやや下(1〜2髄節下)から始まる点が所見レベルの判定で重要です。後索が障害されると足の位置がわからず、閉眼で立位が保てないロンベルグ徴候陽性や感覚性運動失調をきたし、ビタミンB12欠乏による亜急性連合性脊髄変性症や脊髄癆が代表です。味覚は脳神経が伝えるため、脊髄は関与しません。
| 伝導路 | 伝える感覚 | 交叉する場所 | 障害時の特徴 |
|---|---|---|---|
| 後索-内側毛帯路 | 振動覚、位置覚、識別性触覚 | 延髄(後索核で乗り換えた後) | 同側の深部感覚障害、ロンベルグ徴候陽性 |
| 外側脊髄視床路 | 痛覚、温度覚 | 脊髄(後角で乗り換え、1〜2髄節上行してから前白交連で交叉) | 対側の痛温覚障害(障害の上縁は病巣より1〜2髄節下) |
| 脳神経(顔面・舌咽・迷走) | 味覚 | ―(孤束核へ) | 脊髄病変では障害されない |
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