学習トップ理由で解く 柔道整復師一般臨床医学 ▸ §7 診察各論 生命徴候 / QJ30P029

理由で解く 柔道整復師

QJ30P029 一般臨床医学

出典:第30回柔道整復師国家試験(2022)午後 問29
問題
血圧測定で正しいのはどれか。
選択肢
1 血圧は静脈の血管内圧を指す。
2 触診法は聴診法より高く測定される。
3 触診法でも拡張期血圧の測定ができる。
4 拍動音が聞こえ始めた点が収縮期血圧である。
解答
正解4(拍動音が聞こえ始めた点が収縮期血圧である。)
解説

聴診法では、カフを減圧していく途中で拍動音(コロトコフ音)が聞こえ始めた点が収縮期血圧、消えた点が拡張期血圧です。

上腕にカフを巻いて動脈を完全に閉塞させ、そこから少しずつ減圧すると、収縮期に血液が狭い動脈を通り抜ける瞬間に乱流が生じて音が出ます。この音がコロトコフ音で、最初に聞こえ始めた点(第I点)が収縮期血圧、動脈の閉塞が完全になくなって層流に戻り音が消える点(第V点)が拡張期血圧です。触診法は橈骨動脈の拍動が触れ始めた点を読むので、収縮期血圧しか測れず、弱い拍動を拾いにくいぶん聴診法より10mmHg程度低めに出ます。測定の際は、上腕を心臓の高さに合わせ、安静を保ち、上腕周囲に合ったカフ幅を選ぶことが正確な値につながります。

✓ 4. 正しい
拍動音が聞こえ始めた点が収縮期血圧である。
減圧の途中でコロトコフ音が初めて聞こえた点(第I点)が収縮期血圧です。さらに減圧して音が消える点(第V点)が拡張期血圧になります。
✗ 1. 誤り
血圧は静脈の血管内圧を指す。
一般に血圧といえば動脈内の圧で、通常は上腕動脈で測定します。静脈の圧は中心静脈圧などとして別に扱われます。
✗ 2. 誤り
触診法は聴診法より高く測定される。
逆で、触診法は聴診法より低めに出ます。指では弱い拍動を感じ取りにくく、実際より遅れて拍動を検出するためで、その差はおおむね10mmHg程度です。
✗ 3. 誤り
触診法でも拡張期血圧の測定ができる。
触診法で読めるのは拍動が触れ始める収縮期血圧だけです。拡張期血圧はコロトコフ音の消失点で判定するため、聴診が必要です。
ポイント
  • コロトコフ音の第I点=収縮期血圧、第V点(消失点)=拡張期血圧。
  • 触診法は収縮期血圧のみ測定でき、聴診法より約10mmHg低く出る。
  • 血圧は動脈内圧。測定部位は原則として上腕動脈。
  • カフ幅が狭すぎると高く、広すぎると低く出る。上腕を心臓の高さに合わせ、数分の安静後に測る。
  • 左右差、著明な高値・低値に気づいたら記録して医療機関受診を勧める。施術前後の変化も残しておくと有用。
比較表
触診法聴診法
判定する指標橈骨動脈の拍動再開コロトコフ音
測れる値収縮期血圧のみ収縮期・拡張期の両方
値の傾向聴診法より約10mmHg低い基準となる値
用途聴診前の目安、聴診困難時通常の血圧測定
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