学習トップ / 理由で解く 柔道整復師 / 病理学概論 ▸ §9 腫瘍 / QJ30A128
理由で解く 柔道整復師
扁平上皮癌は重層扁平上皮に覆われた部位から発生する。4肢のうち重層扁平上皮でできているのは口腔で、正解は1。
癌の組織型は、その場所を覆う上皮の種類でほぼ決まる、という原則をまず押さえたい。重層扁平上皮に覆われる皮膚、口腔、咽頭、喉頭、食道、肛門管、腟、子宮頸部(外子宮口側)からは扁平上皮癌が発生する。一方、腺(円柱)上皮に覆われる胃、腸、胆道、膵、子宮体部(内膜)、前立腺からは腺癌が発生する。口腔の扁平上皮癌では喫煙、飲酒、不適合な義歯や歯の鋭縁による慢性的な機械的刺激が危険因子となり、白板症が先行することがある。例外として重要なのが肺で、本来は線毛円柱上皮に覆われているが、喫煙による慢性刺激で扁平上皮化生が起こり、その化生上皮から扁平上皮癌が発生する。「化生した先の上皮に応じた癌が出る」と考えれば、原則と例外が一つの理屈でつながる。口腔内に治りにくい潰瘍や白色病変を見つけたときは、経過をみるだけにせず歯科口腔外科などの受診をすすめる。
| 部位 | 覆っている上皮 | 多い組織型 |
|---|---|---|
| 口腔・咽頭・喉頭・食道 | 重層扁平上皮 | 扁平上皮癌 |
| 皮膚 | 重層扁平上皮(角化) | 有棘細胞癌(扁平上皮癌)、基底細胞癌 |
| 子宮頸部 | 重層扁平上皮 | 扁平上皮癌 |
| 胃・大腸 | 腺(円柱)上皮 | 腺癌 |
| 子宮体部(内膜) | 腺上皮 | 類内膜腺癌 |
| 肺 | 線毛円柱上皮(喫煙で扁平上皮化生) | 腺癌、扁平上皮癌(化生を経て) |
解説に誤り・改善点があればお知らせください。件名と本文は自動入力済みです(編集できます)。お名前・メールアドレスは任意です。送信内容は玄康株式会社(黒澤一弘)に届きます。