学習トップ / 理由で解く 柔道整復師 / 病理学概論 ▸ §9 腫瘍 / QJ31A126
理由で解く 柔道整復師
良性腫瘍の増殖様式は、周囲を押しのけながら広がる膨張性増殖。転移・悪液質・強い異型性はいずれも悪性腫瘍の特徴である。
良性腫瘍は増殖速度が緩やかで、正常組織との境界が明瞭であり、しばしば線維性の被膜に包まれる。この「押しのけて大きくなる」形が膨張性増殖で、周囲組織を破壊しながら入り込む浸潤性増殖(悪性)と対をなす。細胞の形態も母組織によく似ており、異型性は弱く、核分裂像も少ない。リンパ行性・血行性・播種性の転移は起こさず、全身への影響も乏しいため、悪液質のような消耗状態をきたすことは基本的にない。ただし、頭蓋内や気道など逃げ場のない場所に発生した場合の圧迫症状や、ホルモン産生腫瘍による内分泌症状は生命に関わりうる。したがって良性腫瘍でも、発生部位・大きさ・圧迫症状の有無・ホルモン産生の有無を確認したうえで、経過観察でよいか摘出などの治療を要するかを判断する。
| 項目 | 良性腫瘍 | 悪性腫瘍 |
|---|---|---|
| 増殖様式 | 膨張性 | 浸潤性 |
| 発育速度 | 緩やか | 速い |
| 境界・被膜 | 明瞭、被膜を伴うことが多い | 不明瞭、被膜なし |
| 異型性・核分裂 | 弱い、核分裂像は少ない | 強い、核分裂像が多く異常核分裂も |
| 転移 | しない | する |
| 全身への影響 | 乏しい | 悪液質をきたす |
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