学習トップ理由で解く 柔道整復師解剖学 ▸ §4 消化器系 / QJ30A061

理由で解く 柔道整復師

QJ30A061 解剖学

出典:第30回柔道整復師国家試験(2022)午前 問61
問題
導管が口腔前庭に開口するのはどれか。
選択肢
1 顎下腺
2 口蓋腺
3 耳下腺
4 舌下腺
解答
正解3(耳下腺)
解説

口腔前庭は歯列・歯槽と口唇・頬にはさまれた空間です。ここへ導管が開くのは耳下腺で、上顎第2大臼歯に向かい合う頬粘膜の耳下腺乳頭に開口します。

口腔は歯列を境に、外側の口腔前庭と内側の固有口腔に分けられます。大唾液腺は3対あり、開口部がこの境のどちら側にあるかで区別できます。耳下腺の導管(耳下腺管、ステノン管)は咬筋の表面を前方へ走り、その前縁で内側に曲がって頬筋を貫き、口腔前庭に開きます。これに対し顎下腺と舌下腺の導管は口腔底へ向かい、舌小帯の両側の舌下小丘や舌下ヒダ、すなわち固有口腔に開きます。小唾液腺である口蓋腺も、粘膜のある位置に応じて固有口腔側へ開口します。分泌の指令は、耳下腺が舌咽神経(小錐体神経→耳神経節→耳介側頭神経)、顎下腺・舌下腺が顔面神経(鼓索神経→顎下神経節)と経路が分かれる点も一緒に覚えると得点源になります。

✓ 3. 正しい
耳下腺
耳下腺管が咬筋の表面を前走し、頬筋を貫いて上顎第2大臼歯の高さの頬粘膜(耳下腺乳頭)に開きます。この部位は歯列より外側なので口腔前庭です。耳下腺は純漿液腺で、実質内を顔面神経の本幹が貫いて扇状に分枝します。
✗ 1. 誤り
顎下腺
顎下腺管(ワルトン管)が口腔底を前走し、舌小帯の両側にある舌下小丘に開きます。歯列より内側、つまり固有口腔への開口です。混合腺で漿液性成分が優位です。
✗ 2. 誤り
口蓋腺
硬口蓋・軟口蓋の粘膜下にある小唾液腺で、導管はその場の口蓋粘膜に開きます。口蓋は固有口腔の天井にあたり、口腔前庭ではありません。
✗ 4. 誤り
舌下腺
大舌下腺管は舌下小丘へ、小舌下腺管は舌下ヒダに沿って多数開きます。いずれも口腔底、すなわち固有口腔への開口です。粘液性成分が優位の混合腺です。
ポイント
  • 口腔前庭=歯列・歯槽と口唇・頬の間、固有口腔=歯列より内側。開口部がどちらにあるかで判断する。
  • 耳下腺管は上顎第2大臼歯に向かい合う頬粘膜(耳下腺乳頭)に開く。純漿液腺。
  • 顎下腺は舌下小丘、舌下腺は舌下小丘と舌下ヒダに開く。いずれも固有口腔。
  • 分泌神経は、耳下腺=舌咽神経、顎下腺・舌下腺=顔面神経(鼓索神経)。
  • 耳下腺の実質内を顔面神経本幹が貫くため、耳下腺の手術や炎症は顔面神経症状と結びつく。
比較表
導管開口部位性状分泌神経
耳下腺耳下腺管(ステノン管)口腔前庭(耳下腺乳頭)漿液腺舌咽神経
顎下腺顎下腺管(ワルトン管)固有口腔(舌下小丘)混合腺(漿液優位)顔面神経
舌下腺大・小舌下腺管固有口腔(舌下小丘・舌下ヒダ)混合腺(粘液優位)顔面神経
口蓋腺短い導管固有口腔(口蓋粘膜)粘液腺
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