学習トップ理由で解く 柔道整復師解剖学 ▸ §4 消化器系 / QJ29A063

理由で解く 柔道整復師

QJ29A063 解剖学

出典:第29回柔道整復師国家試験(2021)午前 問63
問題
横紋筋があるのはどれか。
選択肢
1 食道
2
3 回腸
4 S状結腸
解答
正解1(食道)
解説

消化管で横紋筋(骨格筋)をもつのは食道の上部。正答は1。

消化管の筋層は原則として平滑筋(内輪走層と外縦走層)でできており、自律神経と壁内神経叢の支配で不随意に動く。ところが消化管の入口と出口だけは自分の意思で制御する必要があるため、例外的に横紋筋が配置されている。食道では上1/3が横紋筋、中1/3が横紋筋と平滑筋の混在する移行部、下1/3が平滑筋となる。これは嚥下の始まりを意識的に開始できるようにするためで、いったん飲み込めば後は蠕動に任される仕組みである。同じ理屈で肛門側でも、内肛門括約筋は平滑筋(不随意)だが外肛門括約筋は横紋筋で陰部神経に支配され、随意に締められる。「両端は随意、途中は不随意」という一本の筋道で覚える。

✓ 1. 正しい
食道
上1/3が横紋筋、中1/3が移行部、下1/3が平滑筋という三段構成をとる。上部の横紋筋は迷走神経の支配を受け、嚥下を随意的に開始できるようにしている。
✗ 2. 誤り
壁の筋はすべて平滑筋。胃だけは内斜走筋層が加わって内斜・中輪・外縦の3層になるが、いずれも平滑筋であり横紋筋は含まない。
✗ 3. 誤り
回腸
壁の筋は平滑筋のみ(内輪走層と外縦走層の2層)。分節運動と蠕動運動で内容を混ぜながら送り、意思では動かせない。
✗ 4. 誤り
S状結腸
壁の筋は平滑筋のみ。大腸では外縦走筋が3本の結腸ヒモに集まるのが特徴で、これも平滑筋である。
ポイント
  • 消化管の筋層は原則すべて平滑筋。例外は入口と出口
  • 食道は上1/3が横紋筋、中1/3が移行部、下1/3が平滑筋
  • 食道上部の横紋筋は迷走神経支配で、嚥下の開始を随意的に行える
  • 外肛門括約筋は横紋筋(陰部神経)、内肛門括約筋は平滑筋(自律神経)
  • 胃の筋層は内斜・中輪・外縦の3層だが、すべて平滑筋
比較表
部位筋の種類随意性
食道 上1/3横紋筋(骨格筋)随意
食道 中1/3横紋筋+平滑筋の移行部移行的
食道 下1/3〜直腸平滑筋不随意
内肛門括約筋平滑筋不随意
外肛門括約筋横紋筋随意
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